「米国金利より国内決算だろう」

「米国金利より国内決算だろう」
 
NY株式市場は急落。
NYダウとS&P500は5月31日以来の大幅な下落率となった。
FRBこの日10年半ぶりの利下げを決定した。
下げ幅は0.25%でFF金利の誘導目標は2.00─2.25%と市場の予想通り。
FOMC終了後のパウエル議長は会見で「今回の利下げが長期の利下げ局面の開始ではない」とコメント。
これを受けての株価急落となった。
トランプ大統領は「FRBが利下げサイクルの開始は示唆しなかったことについて期待を裏切られた」とコメントしている。
「一部の投資家が期待し過ぎたのだろう。
ただ売りが出てもそれを吸収するだけの十分な投資家がいる。
彼らは買いを待ち構えている」という声もある。
上海での米中通商交渉については「市場は交渉の長期化を見込んでおり、進展がないことは織り込み済み」という見方だ。
もっとも企業業績は意外と堅調。
S&P500採用銘柄のうち296社が四半期決算を発表。
そのうち74.7%の企業収益が予想を上回った。
企業全体の収益の伸び予想は1.3%。
今月初め時点ではわずか0.3%だった。
3市場の売買高は89億株台に増加した。
10年国債利回りは2.00%台に低下。
2年債と10年債の利回り格差は一時3月22日以来の水準まで縮小した。
市場はなお年内あと1回の利下げを予想しており早けれな9月の可能性がある。
ただパウエル発言を受け来年にかけて2回以上の利下げが行われるとの観測は大きく低下した。
パウエル議長発言は為替市場ではドル高要因となった。
ドルは対ユーロで2017年5月以来の高値を更新。
ドル円は108円台後半を維持。
ダウ輸送株指数が下落。
SOX指数は3%超の大幅下落。
VIX指数は15.94と2ポイント上昇した。
恐怖と欲望指数は48ポイント。
1週間前の57からは低下した。
ないものねだりと過大な欲望があやなした格好での「利下げ株安」。
AIよりも人間の方が賢く思えるのは気の所為だろうか。
好業績だったアップル株の上昇は記憶にとどめておきたいものだ。
ロンドンは続落だったが独仏株価の反発は評価したいところ。
史上最高値圏での一時的調整という見方の方が良さそうだ。
「ヒンデンブルグ・オーメン点灯」なんて雑音には惑わされたくないところ。
 
月末の日経平均は寄り付き183円安、大引187円安と日足陰線で反落。
採用銘柄の入れ替え(千代建除外・バンナム採用)に伴う売り物がファンドから出て下げ幅を大きくしたとの見方だ。
もっともらしく「決算とFOMC待ち」という声もある。
その次は「ISM製造業と雇用統計」なのだろうが、いい下限にこのイベント相場あるいはパペット相場からは脱却したいもの。
7月相場の月間パフォーマンスは6月に続いて245円高のプラス。
6月の674円高に比べると値幅は縮小した。
月中値幅は710円で2年ぶりの小ささとなった。
月初に急伸して始まったのでローソク足(月足)は陰線。
東証1部の売買代金は月間では平均2兆8536億円。
4年11か月ぶりの低水準という。
しかし薄商いは問題ではなかろう。
買い物薄だが売り物薄でもあるということだ。
薄商いを問題にするのはアナクロ的な昭和の市場関係者なのかも知れない。
引け際に日経平均採用銘柄の入れ替えで膨らんだ東証1部の売買代金は2兆6650億円。
7月4回目の2兆円越えとなった。
値上がり547銘柄。値下がり1525銘柄。
新高値69銘柄。新安値53銘柄。
数は少ないが新高値優勢の展開だった。
騰落レシオは105.87。
NTレシオは13.75。
25日線からは0.1%のマイナスかい離。
200日線からは0.3%のプラスかい離。
松井証券信用評価損益率速報で売り方▲9.011%。
買い方▲10.020%。
マザーズ銘柄ネットストック信用評価損益率で売り方2.546%。
買い方▲13.786%。
空売り比率は46.5%で96日連続の40%超。空売り規制なし銘柄の比率は6.6%。
QUICK調査の7月26日時点の信用評価損率は▲14.41%。
7月26日時点の裁定買い残は2657億円増の6755億円。
少しやる気がでてきた印象。
当限は6152億円(2053億円増)で翌限以降は603億円(603億円増)。
同裁定売り残は2974億円増の1兆1778億円と1兆円台に乗ってきた。
当限は9837億円(1355億円増)で翌限以降は1939億円(1619億円増)。
シカゴ225先物終値は大証日中比180円安の21370円。
高値21565円、安値21245円。
気学では「下寄り買い、ただし突飛高は利入れ方針、飛びつき警戒」。
金曜は「前日高かりし時は反落する日」。
黒くねじれた勝手雲は6日に白くねじれている。
月初のマド明けアノマリーは今月も遭遇しそうだ。
 
 
4→6月期決算集計状況。
昨日段階で全体の33.4%が通過した。
4→6月期売上高は△0.2%、同経常利益は▲13.7%、同純利益は▲6.3%。
通期売上高は△1.3%、同経常利益は▲3.7%、同純利益は▲4.0%。
一昨日は全体の16%が通過していた。
1日で結構改善した印象だ。

4→6月期売上高は▲2.2%、同経常利益は▲19.1%、同純利益は▲22.1%。
通期売上高は△0.2%、同経常利益は▲4.1%、同純利益は▲7.8%。
 
 
NYダウは333ドル安の26864ドルと続落。
NASDAQは98ポイント安の8175ポイントと続落。
S&P500は32ポイント安の2980ポイントと続落。
ダウ輸送株指数は83ポイント安の10701イント。
SOX指数は3.22%の大幅下落。
VIX指数は15.94と2%上昇。
3市場の売買高は89.2億株と増加。
225先物CME円建ては大証日中比180円安の21370円。
ドル建ては大証比175ポイント安の21375ポイント。
大証夜間取引終値は日中比180円安の21480円。
ドル円は108.74円。
10年国債利回りは2.007%。
 
◇━━━ カタリスト━━━◇
 
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ワイヤレスゲートに注目する。
同社は他社インフラ借りて公衆無線LAN、WiMAXサービス展開。
販売はヨドバシで従業員が少ないのが特徴だ。 
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キーワードは「セキュリティシステム」だ。
リバウンド期待。
 

(兜町カタリスト櫻井)

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