反落、117円安円高で売り優勢

 
28日午前の日経平均株価は反落し、午前の終値は前日比117円65銭安の2万1220円52銭だった。東証株価指数(TOPIX)は7.04ポイント安の1546.23と、ともに下落した。
 
29日の米中首脳会談を控えて様子見ムードが強い中、前日に大幅上昇したこともあり持ち高調整目的の売りが優勢だった。アジアの株式相場が総じて軟調に始まったことも投資家心理の重荷になった。石油関連や証券株の下落が目立つ。医薬品は堅調だった。
 
前日の取引時間中に香港紙が報道した、「米中貿易戦争の暫定的な停戦合意」は、中国外務省報道官が定例会見で「承知していない」と否定したとされる。また、米国では国家経済会議(NEC)のクドロー委員長が米中首脳会談に先立って、「両国が具体的な取り決めに合意したということはない」と発言するなど、米中協議の行方は不透明なままだった。
 
市場からは「米中首脳会談をあすに控え、投資家は動きづらく持ち高を整理する動きもあるだろう。(米中貿易問題を巡る暫定的な停戦合意報道で)きのう頑張りすぎた分が剥げた面もある。米中首脳会談を見るまでは何とも言えないが、両国の交渉が再開し想定内の内容なら、売られることはないだろう」との声が聞かれた。

前引けの東証1部の売買代金は概算で8369億円、売買高は4億9442万株だった。東証1部の値下がり銘柄数は1296、値上がりは723、変わらずは128だった。
 


業種別株価指数(33業種)は、石油・石炭製品、鉱業、証券・商品先物取引業の下落が目立ち、上昇は保険業、水産・農林業、医薬品など。
 
個別では、ファナック、キーエンスが軟調、資生堂も売りに押された。三菱商と豊田通商の下げが目立った。ダイキン、TDKとアルプスアルが安い。セレス、サイボウズが大幅安、ネクステージの下げも目立つ。千代田化工建設も値を下げた。
 
半面、NECが高く、アドバンテストも堅調。アステラスと中外薬が高い。日本アジア投資、ハニーズホールディングス、デザインワン・ジャパンも大幅高となった。

東証2部株価指数は前日比7.40ポイント高の6571.29ポイントと3日続伸した。
出来高3163万株。値上がり銘柄数は203、値下がり銘柄数は176となった。
 
個別では、オーミケンシが一時ストップ高と値を飛ばした。JESCOホールディングス、フォーシーズホールディングス、セコム上信越、さくらケーシーエス、ベルテクスコーポレーションなど6銘柄は年初来高値を更新。堀田丸正、アクロディア、太平製作所、KTC、瑞光が買われた。
 
一方、内海造船、中央魚類が年初来安値を更新。リミックスポイント、エプコ、ビットワングループ、新内外綿、アオイ電子が売られた。
 

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