30日前引けの日経平均株価は続落した。前日比178円46銭安の2万0824円91銭で取引を終了した。東証株価指数(TOPIX)は、14.38ポイント安の1522.03だった。
世界経済の先行き懸念から、前日のNYダウ工業株30種平均は前日比221ドル安の2万5126ドルとおよそ3カ月半ぶりの安値となった。
この流れを受けて日経平均も、朝方から海外ヘッジファンドなどによる株価指数先物への売りが優勢だった。堅調だった医薬や食品など、業績が景気に左右されにくい銘柄を中心に売りが出るなどし下げ幅を一時190円超に広げた。
世界的に株式から債券へ資金シフトが起きており、このリスク回避の流れが全体相場の重荷となっている。
日経平均が下げ渋る場面では、売りが優勢となっていた半導体関連や電子部品株などに見直し買いが入り、相場を下支えした。
商いは低調であったため小口の注文でも振れ幅が大きく、その後再び下げ幅を広げた。
中国株や香港株も軟調な動きで投資家のセンチメントを悪化させており、前引け時点で全体の7割強の銘柄が値を下げた。
市場では、下げ幅を拡大する銘柄が相次いだ。財政問題をめぐるイタリアと欧州連合(EU)の対立も投資家心理を冷やしており、市場関係者からは「買い物が薄く、株価が下落しやすかった」との指摘があった。
JPX日経インデックス400は続落した。
前場の東証1部の売買高概算は5億6189万株、売買代金概算は9465億2000万円。値上がり銘柄数は497、値下がり1557銘柄、変わらず86銘柄だった。
業種別株価指数(全33業種)はその他製品、情報・通信業、小売業などが下落し、保険業、ゴム製品、海運業は上昇した。
個別では、ファーストリテイリング、ユニファミマ、任天堂が安く、ソフトバンクグループも軟調だった。花王、資生堂も値を下げた。日立製作所も安い。共立メンテナンスが急落、鎌倉新書も大幅安となった。レンゴー、ベクトルも大きく値を下げた。アステラスや塩野義、武田など医薬品株が下落した。
半面、東京エレクトロン、スクリン、安川電機、富士電機が堅調、三菱商事も値を上げた。オプティム、ライフコーポレーション、タケエイも買われた。三洋化成工業も大幅高となった。
東証2部株価指数は続落した。前日比28.09ポイント安の6591.58ポイントだった。
出来高1875万株。値上がり銘柄数は109、値下がり銘柄数は251だった。
個別では、アイケイ、コメ兵、アップルインターナショナル、日本食品化工、ICDAホールディングスなど12銘柄が年初来安値を更新した。ダイヤモンドエレクトリックホールディングス、アオイ電子、価値開発、アイル、テクノマセマティカルが売られた。
一方、FRACTALEが一時ストップ高となった。工藤建設、大盛工業、エプコ、スリープログループ、カワサキなど8銘柄は年初来高値を更新した。デュアルタップ、北日本紡績、アクロディア、コーアツ工業、明治機械が買われた。
