「札幌遠征株高アノマリー」
NY株式市場は続伸。
主要3指数が3日続伸(NYダウは4日続伸)したのは5月半ば以来のこと。
「米国がメキシコからの輸入品への関税適用を先送りすることを検討している」との出所不明の報道を好感。
「最終的に米国とメキシコが合意に達し米中通商合意もまとまるまで安心できない」という見方もある。
新規失業保険申請件数(季節調整済み)は前週比横ばいの21万8000件。
市場予想は21万5000件だった。
7日発表の5月米雇用統計では非農業部門雇用者数が18万5000人増と前月の26万3000人増から鈍化する見通し。
「ADPが予想外に下振れしたことで雇用統計も同様に予想を下回る可能性がある」という声もある。
またECBは少なくとも来年半ばまで金利を据え置く方針を明らかにした。
金利据え置きの期間を、従来の最低年末までから「最低2020年上半期にかけて」に延長。
「英国のEU離脱を巡る先行き不透明性のほか、一部の新興国の脆弱性を巡る不確実性。
加えて世界的な貿易の伸びを巡る先行き不透明性は3月時点のわれわれの予想を超えて増大した。
このためフォワードガイダンスを延長した」という説明だ。
10年国債利回りは2.12%水準。
ドル円は108円台半ば。
原油先物は一時2%超の上昇。
木曜の日経平均は小幅反落。
寄り付き31円安、その後は終始プラス展開だったが上海株の7日続落を受けて大引けにかけてマイ転。
終値2円安でかろうじて日足は2日連続陽線だった。
「ハイテク株が軟調。
後場にかけてはマザーズ指数が崩れるなどグロース株が敬遠された」との見方だ。
「利下げを何度やっても、貿易戦争が回避できるわけではない」という弱気筋の日替わりの声も聞こえた。
日々猫の目のように変わる声での一喜一憂は避けるべきところだろう。
出資先である米ウーバーの株価が公開価格を上回ったSBGやファーストリテなど指数寄与度の高い銘柄が上昇。
見かけの下落幅を小さくした格好だ。
これで木曜は令和になって5連敗。
今年は5勝15敗と唯一負け越し。
値上がり649銘柄、値下がり1400銘柄。
新高値49銘柄、新高値17銘柄。
騰落レシオは80.86。
NTレシオは13.62倍。
25日線からは2.0%、200日線からは4.4%のマイナスかい離。
松井証券信用評価損益率速報で売り方▲6.806%。
買い方▲14.161%。
マザーズ銘柄ネットストック信用評価損益率で売り方▲5.026%。
買い方▲22.293%。
空売り比率は44.0%で59日連続40%超。
空売り規制なし銘柄の比率は7.1%。
日経HVは12.0、日経VIは18.02。
日経平均採用銘柄のPERは11.73倍でEPSは1771円。
PBRは1.05倍。
シカゴ225先物は大証日中比140円高の20880円。
高値20910円、安値20775円。
ボリンジャーのマイナス1σの20745円がサポート。
その上は25日線(21203円)だ。
5日線(20594円)もキープ可能。
週足陽線基準は20410円で今週はおそらく陽線。
裁定残も薄く、邪魔のしようはない。
今夜の雇用統計控えをどの程度材料にするかどうかの週末。
気学では「初め安いと後高く、初め高いと反落する」。
月曜は「下放れ突っ込みは買い、逆なら見送るべし」。
「西向くサクライ」アノマリーとともにあったのが「札幌遠征株高アノマリー」。
2005年から2013年くらいまでは頻繁に遭遇した。
久々に現実化してくれそうだ。
もっとも・・・。
品川での講話経由なので羽田を離陸するのは大引け直後だが・・・。
「2・5・8」の法則でいえば大きな流れは「20000円⇔のレンジ」。
小さな流れでいえば「20500円⇔20800円」のレンジ。
これが「20800円⇔21000円」と小さな変化をすることは重要だ。
NYダウは181ドル高の25720ドルと4日続伸。
高値は25800ドルまであった。
ほぼ高値圏での終値となった。
NASDAQは40ポイント高の7615ポイント。
S&P500は17ポイント高の2843ポイント。
ダウ輸送株指数は93ポイント安の10077ポイント。
SOX指数は1.34%上昇。
VIX指数は15.93。
3市場の売買高は67.2億株。
225先物CME円建ては大証日比140円高の20880円。
ドル建ては大証比140ポイント高の20880ポイント。
大証夜間取引終値は日中比130円高の20870円。
ドル円は108.40円。
10年国債利回りは2.120%。
スケジュールを見てみると・・・。
7日(金):家計調査、景気動向指数、米雇用統計、消費者信用残高、中国・香港・台湾休場(端午節)
週末:G20財務大臣・中央銀行総裁会議(福岡)、G20貿易・デジタル経済大臣会合(茨城)、カザフスタン大統領選
10日(月):1-3月期GDP改定値、景気ウォッチャー調査、中国貿易収支
11日(火):マネーストック、工作機械受注、米生産者物価、ゲーム最大のイベント「E3」開幕(→13日)
12日(水):企業物価指数、機械受注、米財政収支、中国生産者・消費者物価
13日(木):法人企業統計調査、都心オフィス空室率、第3次産業活動指数、米輸出入物価
14日(金):メジャーSQ、米小売り売上高、鉱工業生産、ミシガン大学消費者信頼感、企業在庫、中国鉱工業生産、小売り売上高、固定資産投資
◇━━━ カタリスト━━━◇
日東工(6651)・・・動兆
日東工業に注目する。
同社は電設資材のキャビネット、配電盤大手。
情報通信関連分野が拡大基調。
(兜町カタリスト櫻井)
