踏みとどまれるか、米ドル円。

[概況]

(今週の為替市場)
 
今週は、米ドル円が軟調に推移すると予想したい。理由は米国の早期利下げ観測が台頭しているからである。利下げ観測の端緒を開いたのは、米中貿易対立のリスクを懸念した米当局者らの発言だった。
 
例えば、パウエルFRB議長の「貿易動向による影響を注意深く観察している。景気拡大の維持では適切に行動する」などで、これを受けた米ドル円は一時大きく売られる場面があった。そして何といっても、利下げ観測に拍車をかけたのが米雇用統計の結果である。発表された雇用統計は非農業部門雇用者変化数が予想18.5万人のところ結果が7.5万人と衝撃的な内容で、さらに平均受給の伸びも鈍いというオマケ付きだった。以上のことから今週の米ドル円は下げ基調を予想するわけだが、では下値目処はどの辺りだろうか。
 
まず、ポイントは108.00円か。仮に同水準を明確に下抜けていけば1/3安値106.175円が意識されそうだ。動意が生まれるとすれば6/12の米消費者物価指数を受けてからだろうか。仮に物価の停滞が示されるような結果となれば利下げ観測が加速し、米ドル円は売られる可能性が高そうだ。
 

[提供:カネツFX証券株式会社]

 

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