11日午前の日経平均株価は続伸し、前日比73円67銭高の2万1208円09銭で前場の取引を終えた。
朝方はやや売りに押されたが、その後は徐々に買いが優勢となりプラス圏での推移となった。米国のメキシコに対する追加関税見送りで投資家の不安心理が後退するなか米株高に追随した。
取引時間中に外国為替市場で1ドル=108円台後半にドル高・円安方向に振れたことも主力株中心にプラスに働いた。中国・上海株などアジア株が総じて強い動きを示したことも支援材料となった。
10日の米株式市場で主な半導体関連銘柄で構成するフィラデルフィア半導体株指数(SOX)が2.5%高となったことから、東エレクやスクリン、ディスコなど半導体関連株の上昇が目立った。
前引けの東証1部の売買代金は7600億円、売買高は4億6597万株で、商いは総じて低調だった。
市場からは「米連邦公開市場委員会(FOMC)や20カ国・地域首脳会議(G20大阪サミット)という重要イベントを控え、積極的に売買しようという意欲に乏しい」とのとの見方があった。
また、SQ(特別清算指数)をにらみロールオーバー(期近から期先への乗り換え)は順調だが、今晩の米国株次第で荒れる可能性もある」との声が聞かれた。
JPX日経インデックス400と東証株価指数(TOPIX)は上昇した。
東証1部の値上がり銘柄数は1286と、全体の6割を占めた。値下がりは747、変わらずは108だった。
業種別株価指数(33業種)は、証券・商品先物取引業、鉱業、銀行業の上昇が目立ち、下落は陸運業、倉庫・運輸関連業、精密機器など。
個別では、ソフトバンクグループ(SBG)、ソニーがしっかり、東京エレクトロン、村田製作所、日本電産なども上昇した。京セラ、ダイキンが買われた。ファナック、安川電も高い。日産自は上昇した。イフォマートが大幅高、サノヤスホールディングスも値を飛ばした。
半面、任天堂が軟調、ファーストリテイリングやオリンパスも値を下げた。キーエンス、スクウェア・エニックス・ホールディングス、中外薬が売りに押され、日本通信も利食われた。
東証2部株価指数は反発した。前日比25.46ポイント高の6568.50ポイントだった。
出来高2126万株。値上がり銘柄数は232、値下がり銘柄数は140となった。
個別では、エプコ、ウェルス・マネジメント、ニーズウェル、ベルテクスコーポレーション、天昇電気工業など7銘柄が年初来高値を更新した。ウイルコホールディングス、エスティック、キクカワエンタープライズ、都築電気、日本化学産業が買われた。
一方、ファーマフーズ、タカトリ、北陸ガスが年初来安値を更新した。セキド、東亜石油、岡野バルブ製造、サトウ食品工業、アイルが売られた。
