揺れる、英ポンド

[概況]

13日の欧米外国為替市場は、英ポンド円が下落した。きっかけは、英国のEU離脱問題を巡る報道だ。具体的には、英議会でEUからの合意なき離脱を禁ずる施策が否決されたという報道で、これにより同問題の最悪のシナリオである合意なき離脱への懸念が強まり、英ポンド売りが進んだのである。
 
詳しく値動きを見ると、まずNY市場が始まるまでは、ジョンソン前英外相の「合意なしのEU離脱を目指してはいない」との発言が買いを誘い、高値128.25円まで上昇する。しかし、冒頭で述べた報道が伝わると売り一色となり、安値137.57円まで急落するのだった。
 
さて、この後の英ポンド円の動向は引き続きEU離脱問題が左右するが、差し当たって注目したいのが与党保守党の次期党首選である。党首選には10人が立候補しているのだが、なかでも有力候補なのが前述のジョンソン前英外相だ。
 
本日、同氏からは合意なき離脱は目指さない旨の発言が伝わったが、基本的に離脱強硬派と知られ、延期期限の10月末までの離脱を主張している。そのため、同氏が次期党首、すなわち次期首相となった場合、合意なき離脱の可能性は今以上に高まりそうで、英ポンド円にとっての大きな重しとなるだろう
 
 
[提供:カネツFX証券株式会社]

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