「孫さんも損をする」

「孫さんも損をする」
 
NY株式は大幅続伸。
S&P500とNASDAQは終値ベースの過去最高値を更新した。
S&P500の最高値更新は昨年9月20日以来。
「FRBのハト派姿勢や米中貿易協議の進展期待。
第1四半期企業決算の好スタートなどが背景」との解釈。
年初来では17%上昇。
予想よりも悪くない決算が景気減速感を打ち消した格好だ。
「市場は新たな高値に期待している。
今後の決算にむしろ期待だ」という心理も大きい。
上昇の牽引役は今週決算発表予定のアマゾン。
ツイッターや玩具のハスプロ、ロッキードなどが上昇。
ヘルスケアセクターも反発した。
新築一戸建て住宅販売戸数が約1年半ぶりの高水準となったことも好感。
10年国債利回りは2.56%水準。
2年債と10年債の利回り格差は拡大した。
第1四半期のGDPは26日発表予定。
米経済の堅調推移期待からドル買いが優勢。
原油先物相場の上昇のドルへの追い風となった。
「原油価格の上昇がインフレにつながれば利下げに関する議論は排除されるだろう」という声もある。
ドル円は111円台後半。
連休明けロンドン株式市場は7カ月近くぶりの高値に反発。
原油高に伴い石油セクターが上昇。
ポンド安が輸出銘柄の追い風となった。
独仏市場は8日続伸。
 
日経平均は3日続伸。
寄り付き24円高、一時100円近く下落して大引け41円高で日足は2日連続陽線。
受け渡し日ベースでの平成最終取引は通過した。
逆日歩忌避と逆日歩争奪戦は受け渡し日の10連休越えで終了。
水曜分の受け渡しは5月7日だから無駄な逆日歩を気にせずに売り方は動けることになる。
東証1部の売買代金は1兆9461億円と今年20回目の2兆円割れの薄商い。
今月6回目だ。
「25日にはTOPIXのリバランスが予定されている。
あとは盛り上がりへの期待薄」という見方だ。
「平成最後の記録的閑散」という声も聞こえる。
値上がり1234銘柄。値下がり779銘柄。
新高値75銘柄、新安値37銘柄。騰落レシオは93.89。
NT倍率は13.72倍。
25日線(21734円)からは2.4%、200日線(21880円)からは1.7%のプラスかい離。
200日線は横ばいになり微かに上向いた。
上向きは昨年10月10日以来だ。
松井証券信用評価損益率速報で売り方▲10.388%。
買い方▲9.847%。
マザーズ銘柄ネットストック信用評価損益率で売り方▲8.902%。
買い方▲16.804%。
空売り比率は43.0%で35日連続40%超。
4月19日時点の信用買残は652億円減の2兆1190億円。
2週連続の減少。
同信用売残は431億円増の9771億円。
3週連続の増加。
昨年の最大値9月下旬の1兆673億円に近づいてきた。
2015年のピークは8683億円。
そう考えると結構売り残は高水準だ。
「信用売り残のピークは急落のシグナル」という嫌な経験則は忘れたいところ。
日経HVは11.4、日経VIは15.56。
日経平均のPERは12.59倍でEPSは1771円。
PBRは1.14倍。
シカゴ225先物終値は大証日中日95円高の22335円。
高値22340円、安値22115円。
週足のボリンジャーのプラス2σが22503円。
日足のボリンジャーのプラス2σが22464円。
プラス1σが22099円でサポート。
5日線は22209円だ。
いずれにしても「雲」の上での展開。
受け渡しベースでの「令和取引の初日」。
日本電産の今期決算は26%営業増益の見通し。
やたらネガに見た向きが多いがさてというところ。
月変わりで売り方がフリーハンドになる点が読めないところだ。
もっともこれは買い方も同様。
気学では「上寄りしたら売り方針の日、逆なら見送れ」。
木曜は「戻り売り方針の日。但し急落したら利入れせよ」。
金曜は「安値にある時は小底入れを見る日」。
NYではS&P500とNASDAQは終値ベースの過去最高値を更新。
NYが咳をしたのなら東京は風邪とはいわないが熱くらいは出るだろう。
そのS&P500のシャープレシオは昨年9月以来のプラス圏。
シャープレシオとは・・・。
リスク(標準偏差)1単位当たりの超過リターン(リスクゼロでも得られるリターンを上回った超過収益)を測るもの。
この数値が高いほどリスクを取ったことによって得られた超過リターンが高いこと(効率よく収益が得られたこと)を意味する。
「10連休中にNY株が新高値を更新すれば連休明けの日本株への外国人買い期待」とのレポートもある。
世界の大型株で運用するファンドの日本株組入比率は3月時点で7.16%。
2014年4月以来約5年ぶりの低水準だ。
日経朝刊ではNYダウと日経平均の比率の「NDレシオ」を持ち出してきた。
3月末の値が0.82倍で13年1月以来の低水準。
2002年以降は0.8~1.5倍前後のレンジが平均だ。
「閑散にウリなし」という格言もある。
 
 
日経「市場点描」では「信用買い、10年ぶり低水準」の見出し。
東証1部の時価総額に対する信用買残の比率は4月5日時点で0.33%。
19日時点では0.35%。
2009年4月10日の0.353%以来の水準。
その後2013年6月には0.82%まで上昇したのが歴史。
「買い残の少ない銘柄は売り圧力が少ない」というのがセオリー。
だとするならば売り残は高水準、買い残はスカスカ、逆日歩オンパレードというのは悪くない。
平成の時代に染み付いた「株は上がらない」という心理。
これを掃除するのにいい機会が訪れたのかも知れない。
因みに・・・。
貸株超過数(貸株が融資残高を上回り過去25日の売1日あたり平均売買高で割った数値)。
これが1日あたりの売買高に匹敵するほど貸株が積み上がっている銘柄群。
キーエンス(6861)、ファーストリテ(9983)、SMC(6273)、コーセー(4922)、ディスコ(6146)、ファナック(6954)、大東建(1878)、シマノ(7309)、東エレ(8035)、日電産(6594)、OLC(4661)、小林製薬(4967)、ZOZO(3092)、資生堂(4911)、明治(2269)、GMOPG(3769)、スズケン(9987)、京王(9008)、ABCマート(2670)。
 
孫さんが損をした話。
ウオールストートジャーナルの報道。
ソフトバンクの孫正義氏は仮想通貨ビットコインへの投資で約1.3億ドルの損をしたという。
145億円など資産2兆円を超える人には大したことでもなかろう。
しかし不損神話は崩壊した。
「孫さんも損をする」と解釈するか
あるいは「仮想通貨は孫さんでも思い通りにならない」と解釈するか。
できれば後者の方と考えたい。
しかも高値の絶頂の2017年に投資し急落した18年に売却。
素人っぽい動きに見えてならない。
実像が虚像に変わらなければ良いが・・・。
 
 
NYダウは145ドル高の26656ドルと反発。
NASDAQは105ポイント高の8120ポイントと3日続伸。
S&P500は25ポイント高の2933ポイントと3日続伸。
ダウ輸送株指数は26ポイント高の11003ポイント。
SOX指数は1.01%の上昇。
VIX指数は12.32。
3市場の売買高は67.5億株とあいかわらずの薄商い。
225先物CME円建ては大証日中比95円高の22335円。
ドル建ては大証比115ポイント高の22355ポイント。
大証夜間取引終値は日中比110円高の22350円。
ドル円は111.86円。
10年国債利回りは2.568%。
 
 
◇━━━ カタリスト━━━◇
 
京写(6837)・・・動兆
 
 
京写に注目する。
同社は片面プリント配線板で世界首位。
国内の自動車やLED照明関連堅調。
業績は復調。
今期はリバウンド期待。

(兜町カタリスト櫻井)

 

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