「日本のこどもの日は大人げなくちゃぶ台返し」

「日本のこどもの日は大人げなくちゃぶ台返し」
 
連休中の動向。

先々週末26日金曜のNY株式市場は上昇。
S&P500とNASDAQは終値ベースで過去最高値を更新。
第1四半期の実質GDP速報値が年率換算で前期比3.2%増と前期の2.2%増から加速。
市場予想の2.0%増を大幅に上回ったことを好感。
10連休前のNYダウ26543ドル。
NASDAQは8146ポイント。
S&P500は2939ポイント。
ダウ輸送株指数10881ポイント。
SOX指数1547ポイント。
シカゴ225先物22335円。
 
先週月曜29日のNY株式市場は小幅高。
NASDAQやS&P500が最高値を更新した。
個人消費支出は前月比0.9%増と9年半ぶりの大幅な伸びを記録。
物価は対照的に約1年ぶりの小幅な伸びにとどまるなど落ち着いた動きとなったことを好感。
3市場の売買高は58.1億株と低調。
 
30日火曜のNY株式市場はマチマチの動き。
NYダウとS&P500は3日続伸。
S&P500は終値ベースの史上最高値を更新した。
一方NASDAQは4日ぶりの反落。
アルファベットの低調な決算を嫌気した格好だ。
アップルの四半期決算は減収減益ながら1株利益と売上高が市場予想を上回って着地。
終値は1.9%安だったが決算発表を受け、引け後に4%超上昇。
自社株買いと増配も好感した格好。
3市場の売買高は72.2億株と増加。
月間ベースでNYダウは2.6%高、4カ月続伸(累計14.0%上昇)。
NASDAQは4.9%高、2カ月ぶり上昇。
S&P500は3.9%高、4カ月続伸(同17.5%上昇)。
中国の製造業購買担当者景気指数(PMI)は前月比0.4ポイント低下し50.1。
節目となる50は2カ月連続で上回ったが2カ月ぶりの悪化。
ユーロ圏GDP速報値は前期比0.4%増で前年比1.2%増。
市場予想(前期比0.3%増、前年比1.1%増)を上回った。
 
5月1日水曜のNY株式市場は下落。
アップルがけん引して相場はおおむねプラス圏で推移。
S&P500は一時最高値を更新する場面もあった。
ただFOMC通過後にパウエル議長が「今年のインフレ低下は一時的な要因によるものである可能性がある」とコメント。
市場で広がっていた利下げ観測は後退。
年末の利下げ確率が低下したことを嫌気したとの解釈。I
SM製造業景気指数は52.8と3月の55.3から低下。
予想の55を下回り2016年10月以来2年半ぶりの低水準を記録した。
ADP雇用レポートで民間部門雇用者数は27万5000人増。
市場予想の18万人増を大きく上回り2018年7月以来の高い伸びとなった。
3市場の売買高は74.4億株。
 
5月2日木曜のNY株式市場は続落。
供給過剰懸念による原油安よるエネルギーセクターの下落が効いた格好。
「S&P500が過去最高値を付けたことから投資家は様子見」という見方もある。
年末の利下げ確率は49%で1日時点の61%から低下した。
非農業部門労働生産性は年率で前期比3.6%上昇。
2014年第3四半期以来の大幅な伸びとなった。
3月の製造業新規受注は前月比1.9%増と18年8月以来の大幅増。
ダウ輸送株指数とSOX指数は反発。
VIX指数は14.42。
   
先週末4日のNY株式市場は反発。
NYダウは200ドル近い上昇。
NASDAQは1.6%上昇し終値ベースの過去最高値を更新した。
背景は4月の雇用統計。
非農業部門の雇用者数が26万3000人増と市場予想の18万5000人増を大幅に上回って着地。
失業率は3.6%で1969年12月以来約49年ぶりの水準にまで改善した。
一方、ISM非製造業総合指数は前月比0.6 ポイント低下の55.5。
17年8月以来の低水準だった。
3市場の売買高は64.7億株と低下。
10年債利回りは2.53%。
12月の利下げ確率は約47%と低下。
ドル円は111円台前半。
VIX指数は12.87。
 
 
週末のNYダウは26504ドル(前週末26543ドル)。
NASDAQは8164ポイント(同8146ポイント)。
S&P500は2945ポイント(同2939ポイント)。
ダウ輸送株指数10958ポイント(同10881ポイント)。
SOX指数1570ポイント(同1547ポイント)。
シカゴ225先物22475円(同22335円)。
 
結局、NY動向を受けて「月曜高、木曜安」のリズムは変わっていなかったというのが先週末までの9連休。
しかし・・・。
余計だったのが、というかタイミングを図ったように東京市場をカナリアにしたのは週末日曜のトランプ大統領のツイート。
「2000億ドル相当の中国製品に対する関税を10日から現在の10%から25%に引き上げる。
中国との通商協議は継続しているが遅すぎる。
中国側は再交渉しようとしている。
ノーだ」。
現在関税を課していない3250億ドル相当の中国製品についても、近く25%の関税を発動する考えだという。
関税引き上げの表明は大きな方向転換。
「貿易戦争が激化すれば金融市場に打撃が及ぶのはほぼ確実」という見方が台頭した。
日本では「こどもの日」の大人げないタイミングでの卑怯なツイート。
「ちゃぶ台返し」で10連休の終わりを台無しにしような格好だ。
月曜の上海総合株価指数は一時6%の下落。
人為的な株安には人為的な株高で対抗するのが現代株式市場の鉄則だろう。
「人災には天恵、潤色で対抗」だ。
 
「下げ渋り」
 
週明けのNY株式は反落。
トランプ大統領が2000億ドル分の中国製品に課す関税を10%→25%に引き上げるとツイート。
朝方はNYダウの下落幅は一時470ドルを超える場面もあった。
中国外務省の担当者が「中国の交渉団は貿易協議のために米国に行く準備を進めている」とコメント。
「貿易交渉が継続され何らかの合意がなされるだろう」との期待から下落幅を縮小。
NYダウは一時28ドル安まで戻して終値66ドル安。
NYダウの下落寄与度トップはアップルで22ドルの押し下げ要因。
ナイキ、ユナイテッド・テクノロジーズ、キャタピラーなどが下落寄与度上位。
10年国債利回りは2.49%台。
ドル円は110円台後半。
VIX(恐怖)指数は3日ぶりに急反発し15.44。
ダウ輸送株指数、SOX指数は反落。
欧州株式も反落し約1か月ぶりの安値水準。
 
 
「令和スタート」
 
先々週末4月26日(金)の日経平均は小幅安。
寄り付き140円安、後場じり高になり大引け48円安。
日足は2日連続の陽線。
日経平均は週間では58円の上昇。
週足は2週連続陽線。
後場の上昇が効いて4週連続の上昇。
4月は週間ベースで全勝となった。
月足も陽線。
マザーズ指数、ジャスダック平均ともにプラスの週末10連休前。
「10連休を前に崩れるかもしれないという懸念は杞憂に終わった」という声が聞こえる。
阪神内燃機(6018)が引け際に上昇したのは「令和」への序章だったのかも知れない。
東証1部の売買代金は2兆5756億円。
値上がり731銘柄、値下がり1325銘柄。
新高値75銘柄、新安値77銘柄。
騰落レシオは90.19。
NT倍率は13.76倍。
25日線(21812円)からは2.0%、200日線(21884円)からは1.7%のプラスかい離。
松井証券信用評価損益率速報で売り方▲10.883%。買い方▲10.046%。
200日線は4月24日から上向き。
今週中にも25日線が上抜く可能性がある。
マザーズ銘柄ネットストック信用評価損益率で売り方▲10.547%。買い方▲16.602%。
空売り比率は44.9%で38日連続40%超。
日経HVは9.6、日経VIは16.76。
日経平均採用銘柄のPERは12.63倍でEPSは1762円。
PBRは1.13倍。
週明けのシカゴ225先物終値は大証日中比45円安の22205円。
4月最終の大証夜間取引終値は日中比100円高の22350円だった。
52週線が21968円でサポート。
24か月線が21763円、12か月線が21996円。
週足の一目均衡の雲の下限22397円がなかなか上抜けない。
上限は22710円。
月足の勝手雲の上限22247円は5か月ぶりに上抜いた。
月足のボリンジャーのプラス1σが23020円、プラス2σが24163円、プラス3σが25306円。
週足のボリンジャーのプラス1σが21963円、プラス2σが22503円。プラス3σが23043円。
日足のボリンジャーのプラス1σが22209円。プラス2σが22606円、プラス3σが23004円。
気学では「初め強いと後安の日、戻り売りで駆け引きせよ」。
水曜は「下寄りは買い、上寄り売りの日。
木曜は「下げ来りて尚安きは小底となる日」。
金曜は「後場へかけて急伸することあり。押し目買い」。
五月は「高値を付けた銘柄を売れ。売り出動、積極的に売れ」。
アノマリーでは「3月安→5月高。4月高→8月安」。
 
 
平成の東証1部市場。
【上場企業数】1130(昭和最後の1988年末)→2140(平成31年4月26日)
【時価総額】462円→608兆円
【単純配当利回り】0.51%→1.86%
【日経平均株価】30209円54銭(昭和最終取引日1989年1月6日)→22258円73銭
平成30年間で7950円81銭(26.3%)の下落。
平成改元時から現在まで採用されている銘柄は225銘柄中77銘柄。

(兜町カタリスト櫻井)

 

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