今週は、堅調となった。FOMCの結果公表前に東京市場では祝日を挟むというスケジュールであったため、週初から様子見姿勢が強まった。しかし、米国でハイテク主導の上昇が続いたことから下値は限定的。注目の3月のFOMCは、今年の利上げは見送りで、資産縮小は9月末で停止の見通しが示される。これを受けた米国市場では、20日は売りが優勢となったものの、21日は急反発。
休場明けの日経平均はやや不安定な動きを見せたものの、米国株の上昇基調に変化なしとの見方から押し目では買いが入った。
日経平均は、週間では約176円の上昇となり、週足では2週連続で陽線を形成した。
22日の日経平均は、後場は切り返して小幅高。米国の金融情勢の改善(緩和)というプラス材料がありながらも、それに伴う円高という副作用に足を引っ張られて伸び悩む展開となってしまった。
26週線(2万1470円、22日時点、以下同じ)を上回って週を終えた。26週線は戻り局面で幾度となく壁となった水準であっただけに、きょう早々に下げに転じたことで、売りが加速する展開も警戒されたが、それは杞憂に終わった。
今週は下向きであった13週線も上向きに転じており、週足チャートが好転している。
先行き不透明感は依然強いが、それだけに、テクニカルでポジティブなサインが出てきたことは好感できる。来週、26週線より上を維持できるようであれば、その先は同水準がサポートとなり、下値が固くなると考える。
さて、来週はおおむね堅調展開か。
FOMCを受けて低金利環境がしばらく続くとの見方が改めて強まったことで、基本的には底堅い展開が続くと予想する。ただ、月末で日米とも経済指標が多く、これらをにらみながらの一喜一憂が続きそう。
日経平均に関しては、27日が権利落ち日で、この影響が180円程度見込まれる。
新年度をにらんだ買いなども期待はできるが、見た目の水準が切り下がる要素があるという点も考慮すると、現状水準近辺でもみ合うような状態が続くと考える。
■上値・下値テクニカル・ポイント(22日現在)
22316.80 均衡表雲下限(週足)
22057.98 ボリンジャー:+3σ(25日)
22023.18 ボリンジャー:+2σ(13週)
21966.37 200日移動平均線
21851.98 ボリンジャー:+2σ(25日)
21822.04 新値三本足陽転値
21698.33 均衡表基準線(週足)
21645.98 ボリンジャー:+1σ(25日)
21627.34 ★日経平均株価22日終値
21520.91 6日移動平均線
21470.65 26週移動平均線
21439.98 25日移動平均線
21416.60 ボリンジャー:+1σ(13週)
21356.86 均衡表基準線(日足)
21325.63 均衡表転換線(日足)
21233.98 ボリンジャー:-1σ(25日)
21087.85 均衡表転換線(週足)
21050.39 75日移動平均線
21027.99 ボリンジャー:-2σ(25日)
20823.69 均衡表雲上限(日足)
20821.99 ボリンジャー:-3σ(25日)
取引時間中に一時的に5日移動平均線を下回る場面もあったが、終値ベースでは再び同線を上回った。5日線、25日線ともに上向いており、来週の上昇トレンド継続の公算は高まっている。
日足ベースの一目均衡表でも、転換線が2営業日連続で上昇して短期的な上昇圧力を示唆しており、変化日を迎える来週半ば前後でのもち合い上放れの展開に期待を繋いだ形に。
なお、パラボリックも買い転換後のトレンドを継続している。
【信用規制・解除】
(22日大引け後 発表分)
■レオパレス <8848>
東証が25日売買分から信用取引の臨時措置(委託保証金率を50%以上[うち現金20%以上]とする)を解除する。日証金も増担保金徴収措置を解除。
■リンク <4428>
東証と日証金が25日売買分から信用取引に関する臨時措置を実施する。東証は委託保証金率を現行の30%以上→50%以上(うち現金を20%以上)に、日証金も同様に貸借取引自己取引分などの増担保金徴収率を現行の30%→50%(うち現金を20%)とする。
■東証主体別売買動向:3月第2週、外国人は現先合計251億円と2週ぶり買い越し
東京証券取引所が22日発表した3月第2週(3月11~15日)の投資部門別売買動向(東京・名古屋2市場、1、2部など)は、現物の海外投資家が5061億9307万円と7週連続の売り越しとなった。前週は5688億7213万円の売り越しだった。
なお、先物ベース(日経225とTOPIXの先物・mini合計)で外国人は5313億円の買い越し。現物・先物の合計では251億円と2週ぶりの買い越し(前週は3194億円の売り越し)だった。
現物では、個人投資家は1280億9232万円と2週ぶりの売り越し。事業法人は1606億9822万円と7週連続の買い越し。信託銀は796億5918万円と2週連続の売り越しだった。
この週の日経平均株価は終値ベースで425円(2.0%)上昇している。
目次
