28日午前の日経平均株価は続落し、前日比328円79銭安の2万1049円94銭だった。東証株価指数(TOPIX)は、273.96ポイント安の1581.53と、ともに反落した。
景気減速への懸念を背景米株安に加え、紛糾する英国のEU離脱問題などを嫌気してリスク回避の流れが強まった。
また、ドイツ半導体大手が27日、2019年度の売上高予想を下方修正し、連想売りが東エレクなど関連銘柄に広がった。トルコの信用不安の拡大や英国の欧州連合(EU)離脱問題を巡る不透明感も投資家心理に重荷となり、東証1部の9割強が下落する全面安だった。
相場の下落を予想した海外投資家の株価指数先物の売りもあり、日経平均は一時400円を上回る下げで前場取引時間中にフシ目の2万1000円台を割り込んだ。
為替市場では1ドル=111円10銭台と朝方から円高傾向にあり、相場の重しとなっていた。
市場では「3月期末を前に買い控えが見られる中、現物株にわずかにまとまった売りが出たことで、下げ幅を広げた。ただ、日銀のETF買いも期待されるため、リバウンド狙いの買いも入り、下げ渋ったようだ」との声が聞かれた。
東証1部の出来高は5億3577万株、売買代金は9274億円。騰落銘柄数は値上がり152銘柄、値下がり1966銘柄、変わらず20銘柄だった。
業種別株価指数(33業種)では、石油・石炭製品、海運業、証券・商品先物取引業の下落が目立った。上昇は空運業の1業種だった。
個別ではキーエンス、SMCが売られ、トヨタ自動車も軟調。三菱UFJフィナンシャル・グループも下げた。河合楽器製作所が急落し、バリューコマース、スズデンなども大幅安となった。日本オラクルも大きく下落した。MonotaROも大幅安となった。半面、任天堂が底堅く、神戸物産が物色人気だ。GMOクラウドが値を飛ばし、JPホールディングスも買われた。enishも高い。
東証2部株価指数は前日比49.45ポイント安の6756.78ポイントと続落した。
出来高2310万株。値上がり銘柄数は141、値下がり銘柄数は243となった。
個別では、KHC、ダイハツディーゼル、ヤギが昨年来安値を更新した。
松尾電機、ウェルス・マネジメント、デュアルタップ、セントラル総合開発、ピーエイが売られた。
一方、カワセコンピュータサプライがストップ高となった。金下建設、エスプール、北日本紡績など4銘柄は昨年来高値を更新した。
野崎印刷紙業、川口化学工業、インタートレード、倉庫精練、インスペックが買われた。
