「啓蟄」
NY株式市場は続落。
もっとも上値の重さを警戒しているものの高値もみあいの印象だ。
ポンペオ米国務長官は「通商合意が満足のいく内容とならなければトランプ大統領に受け入れる意向はない」とコメント。
米中通商協議を巡る懸念は拡大した格好。
「通期キャッシュフローが大幅に悪化したGE株の下落が効いた」という見方もある。
「市場は上昇してきた。
投資家が求めるのは今後もさらに上昇すると思えるイベント。
コレがなければ急いで資本を投入することはない」という解釈もある。
売買エネルギーは低く3市場の売買だ高は約69億株。
ISM非製造業総合指数は3.0ポイント上昇の59.7。
3カ月ぶりの高水準となった。
市場予想の57.3も大きく上回った。
景気指数は5.0ポイント上昇の64.7と市場予想の59.9を上回り、2005年8月以来の高水準。
新規受注指数は65.2と05年8月以来の高水準。
新築一戸建て住宅の販売戸数は年率換算で前月比3.7%増の62.1万戸。
戸数ベースで5月以来7カ月ぶりの高水準となった。
「ISMの非製造業指数は最も信頼性の高い指標の一つ。
経済成長が反転していないことを示すリアルタイムの情報だった。
米経済はリセッションに向かってはいないようだ」という指摘がある。
小売大手ターゲットの好決算は12月の小売売上高からの警戒感を和らげた格好。
10年国債利回りは一時上昇したものの結局は2.71%水準。
ドル円は111円台後半。
火曜の日経平均は反落。
NY株安を受けての3ケタ安を予測したが寄り付き110円安、終値95円安。
しかし25日線(21139円)が75日線(21115円)を上抜いた。
11月以来4か月ぶりのミニゴールデンクロス。
「買いのシグナル、上昇相場入りを示唆する」との解釈だ。
もっとも先週から予想されていたことで取り立てて騒ぐこともなかろう。
「長期線が上向き、あるいは横ばいの時に短期線が下から上抜くというのが理想形。
75日線はまだ下降中だからダマシで終わる可能性もある」という声も聞こえる。
5日線(21618円)や26週線(21647円)はサポート。
窓を開けているとはいえ日足陽線3本という形は悪くない。
(ほぼ十字線の気迷いではあるものの・・・)。
東証1部の売買代金は2兆252億円。
値上がり663銘柄、値下がり1382銘柄。
騰落レシオは112.22。
NT倍率は13.42倍。
25日線からは2.8%のプラスかい離。
200日線からは1.4%のマイナスかい離。
松井証券信用評値損益率速報で売り方▲9.696%。
買い方▲9.831%。
マザーズ銘柄ネットストック信用評価損益率で売り方▲5.713%。
買い方▲15.602%。
3月1日時点の信用買い残は159億円減の2兆3692億円。
同売り残は509億円減の8766億円。
信用倍率は2.70倍。
空売り比率は41.4%。
日経HVは16.4、日経VIは16.73。
日経平均採用銘柄のPERは12.37倍。
EPSは1756円まで増加。
PBRは1.14倍。
シカゴ225先物終値は大証日中比65円安の21685円。
高値21830円、安値21655円。
ボリンジャーのプラス1σが21529円。
プラス2σが21920円。
ボリンジャー自体は拡がり始めた。
気学では「人気に逆行して動き前後場歩調を変える」。
木曜は「初め高いと後安の日。逆なら見送れ」。
金曜は「上寄りすると押し込むが安寄りすると踏みあがる日」。
12月メジャーSQ値21618円をサポートとした「SQ週の荒れる水曜」。
10年国債利回りは1ヶ月ぶりにプラスに転じたことは好感。
本日は啓蟄(けいちつ)。
「冬籠りの虫が這い出る日」。
明日は新月、金曜は鬼宿日だ。
「水溢れいて啓蟄の最上川」(森澄雄)。
正直なところ材料に飽きてきた。
どこへ行っても「米中貿易摩擦」と「ブレグジット」の床屋政談。
代案のない批判ばかりで未来がない。
これは国内案件も一緒。
「政策や金融政策」への批判は数多いが代替案は聞こえない。
これでは不毛の国会論議と違わない。
斬新さを求めるのは酷かも知れないが、市場関係者の代替案のない批判が散見されるだけ。
「ブレグジット」は英語やフランス語を使っているから高級そうに見える。
しかし起きていることは小学校の学芸会みたいなレベル。
日銀の金融緩和策は批判ばかりが多いが代替案を聞いてみたらあるストラテジストは沈黙。
意味のない警戒論と中身のない期待論の跳梁跋扈では、市場はそれこそ成長しない。
「金融緩和を求めるだけ。成長戦略を求めるだけ」。
求めるだけでは進歩はない。
「いやいやえん」ではもう進めないような気がする。
もっとも・・・。
「もやもやしていて材料がない」という解説には呆れるが・・・。
NYダウは13ドル安の25806ドルと続落。
NASDAQは1ポイント安の7576ポイント。
S&P500は3ポイント安の2789ポイント。
ダウ輸送株指数は85ポイント安の10314ポイント。
SOX指数は0.47%下落。
VIX指数は14.75に上昇。
3市場の売買高は69億株。
CME円建ては大証日中比65円安の21685円。
ドル建ては大証比60ポイント高の21690ポイント。
ドル円は111.89円。
10年国債利回りは2.718%。
◇━━━ カタリスト━━━◇
丸和運輸(9090)・・・動兆
丸和運輸機関に注目する。
同社は小売業に特化した3PL(物流一括請負)。
低温物流に注力。
「桃太郎便」ブランドの宅配ではアマゾンと提携、
(兜町カタリスト櫻井)
