6日午前の日経平均株価は続落した。前日比123円18銭安の2万1603円10銭で前場を終えた。東証株価指数(TOPIX)は3.01ポイント安の1616.22と、ともに軟調。
5日に米株式相場が続落したことや、中国政府が経済成長率の目標を引き下げたことなどを背景に投資家心理がやや悪化。短期スタンスの投資家が株価指数先物に断続的な売りを出し、現物株指数を押し下げた。主力の値がさ株を中心に小口の利益確定売りが継続した。
中国の全人代開幕で政府当局の景気刺激策に対する思惑はあるものの、足もと中国関連株など中心に下値を試す展開。3月期末を控え、国内機関投資家のポジション調整の売りなども軟調相場を助長している。
8日の株価指数先物・オプション3月物の特別清算指数(SQ)算出をにらみ、先物には思惑的な売りも出たもよう。
一方、相場の下値を探る動きも限られている。中国の景気対策への期待が残るうえ、6日は中国・上海株式相場が続伸。投資家心理の悪化に歯止めがかかるとして、次第に押し目買いが入り相場の支えとなった。
市場からは「ここまで下げるとは思わなかったが、週初に2万2000円に近付く上昇を演じ、その後の米株軟調で利益確定売りが広がっている。メジャーSQや米雇用統計を控え、見極めたいとの空気もあるとの声が聞かれた。
JPX日経インデックス400と東証株価指数(TOPIX)も下落した。
前引けの東証1部の売買代金は概算で8400億円、売買高は4億5331万株だった。
東証1部の値下がり銘柄数は1125、値上がりは889、変わらずは118だった。
業種別株価指数(33業種)は、医薬品、小売業、石油・石炭製品が下落し、上昇は海運業、その他製品、サービス業など。
個別では、ファーストリテイリングが大きく値を下げ、ソフトバンクグループ(SBG)といった値がさ株に売りが出て、日経平均を下押しした。TDKのほか、アステラスやデンソー、東海カの下げも目立つ。SUMCOも売りに押された。大東建託が下落、NTTも軟調だった。くらコーポレーションが急落、アトラエも利食われた。
半面、任天堂が堅調、ヤマハやコムシスHD、サイバーエージェントも買い優勢。石川製作所が大幅高に買われ、豊和工業も上昇した。サンリオも活況高。双信電機の物色人気も続いている。
東証2部株価指数は前日比36.97ポイント安の6829.46ポイントと続落した。
出来高3956万株。値上がり銘柄数は143、値下がり銘柄数は226となった。
個別では、東海ソフト、アシードホールディングスが昨年来安値を更新。ピーエイ、ダイナパック、カワセコンピュータサプライ、キャピタル・アセット・プランニング、ピクセラが売られた。
一方、JIEC、アマテイ、NCS&A、ジョリーパスタが昨年来高値を更新。技研ホールディングス、西菱電機、リミックスポイント、ウインテスト、日本アビオニクスが買われた。
