21日午前の日経平均株価は前日比12円67銭安の2万0706円66銭、東証株価指数(TOPIX)は3.57ポイント安の1562.80と、ともに小動き。
前日の米国市場はキング牧師記念日で休場。欧州市場では取引が行われたが、英国でメイ首相が欧州連合(EU)からの離脱案を修正する考えを示しても特に目立った反応はなく、「海外発の材料は全くない」という状況だった。
日経平均が前日に約1カ月ぶり高値を付けていたため、目先の利益確定を目的とした売りが出た。国内の長期金利がマイナス圏に低下したのをきっかけに、銀行など金融株に売りが増えたことも相場全体の重荷になっている。
為替は1ドル=109円台後半でこう着状態となるなど材料難の状況は続き、機関投資家の動きは鈍かった。こうした中、個人投資家は比較的活発に動いたが、中小型株の取引が中心で、日経平均など株価指数への影響は小さかった。
市場からは「米中貿易交渉への過度な期待が後退している。時間外の米株先物が安く、今晩の米株安への警戒感から売買が手控えられている。日経平均2万1000円からの戻り売り圧力をにらんで上を買う動きはみられず、下への警戒が必要だろう」との声が聞かれた。
東証1部の出来高は4億4993万株、売買代金は7300億円。騰落銘柄数は値上がり702銘柄、値下がり1312銘柄、変わらず108銘柄。
業種別株価指数(33業種)は、石油・石炭製品、鉄鋼、金属製品、保険業などが下落。上昇は空運業、小売業など。
個別では、任天堂がしっかり、武田薬品工業も堅調。セブン&アイやエーザイ、小野薬が上昇ユニー・ファミリーマートホールディングスや丸井G、キッコマンが高い。クボテックがストップ高に買われたほか、ワイヤレスゲート、新明和工業も値を飛ばした。荏原実業も物色人気。
半面、日本電産、ソニーが冴えず、ファナックも軟調、SMCも下落した。T&Dや第一生命HD、三井住友トラが下落した。Gunosyが急落、シャープも売られた。千代田化工建設、日立金属なども値を下げた。
東証2部株価指数は前日比2.27ポイント安の6572.85ポイントと3日ぶり反落した。
出来高2996万株。値上がり銘柄数は185、値下がり銘柄数は192となった。
個別では、ぷらっとホーム、くろがね工作所、トレーディア、ビットワングループ、キクカワエンタープライズが売られた。
一方、日本リーテック、Abalance、さくらケーシーエス、村上開明堂、アドテック プラズマ テクノロジーが買われた。
