23日の日経平均株価は前日比8円63銭高の2万0631円54銭と小幅高。
米国株安を嫌気した売り注文が先行したが、情報通信株などに押し目買いが入り切り返した。一方、東証株価指数(TOPIX)は2.57ポイント安の1553.86と弱含んだ。
朝方は、世界的な景気減速懸念を背景に22日の米国株式が下落した流れを受け、売りが先行した。米中協議への期待後退もあり、寄り付き直後には2万438円22戦(前日比184円69銭安)まで下落する場面があった。
一巡後は、対ドルでの円弱含みもあって持ち直し、上げに転じた。時間外取引の米株価指数先物の切り返しなども支えとなり、一時2万675円66銭(同52円75銭高)まで上昇した。その後は上値が重く前引けにかけて前日終値近辺で推移した。
市場からは、米中問題は「米国の予備協議拒否」報道を政府幹部が否定するなど、交渉進展に向けた期待は消えていない。ダウ工業株30種平均も急落した後に戻り歩調に転じており、金融市場全般がリスクオフムードに包まれている状況ではない。
このため、円安に支えられた押し目買いが入るとともに、日経平均は切り返し底堅さを示した。25日移動平均線(約2万0500円)が下値支持線として作用した形となったことで、市場関係者は「底値固めの展開が想定される」と話していた。
東証1部の出来高は5億7245万株、売買代金は9175億円。騰落銘柄数は値上がり664銘柄、値下がり1349銘柄、変わらず112銘柄。
業種別株価指数(33業種)は、情報・通信業、精密機器、銀行業が上昇し、下落はゴム製品、石油・石炭製品、鉱業など。
個別ではソフトバンクグループが大商いで高く、任天堂も堅調。オリンパスも買い優勢だった。テルモやダイキンが高い。大日本住友と塩野義など医薬品株の一部も上昇した。クボテックが大幅続伸、ワタベウェディングも値を飛ばした。低位株ではジャパンディスプレイ、日本通信などが買いを集めた。
半面、ファーストリテイリングユニファミマが軟調、ファナックやSMCなど設備投資関連の一部も売りが優勢だった。ZOZOも売られた。日本電産、資生堂なども下落した。SUBARUが急落、荏原実業も大きく利食われた。ピジョン、ポーラ・オルビスホールディングスも安い。
東証2部株価指数は前日比15.65ポイント高の6583.44ポイントと反発した。
出来高2456万株。値上がり銘柄数は175、値下がり銘柄数は196となった。
個別では、デュアルタップがストップ高。太平製作所は昨年来高値を更新。アピックヤマダ、コンテック、アルチザネットワークス、エヌ・ティ・ティ・データ・イントラマート、天昇電気工業が買われた。
一方、ぷらっとホーム、アドテック プラズマ テクノロジー、旭情報サービス、ダイヤモンドエレクトリックホールディングス、古林紙工が売られた。
