「磨く」

 
「磨く」
 
NY株式市場で主要指数はマチマチの動き。
NYダウは反発。
一方、今週の決算発表を控えてアマゾン、フェイスブック、マイクロソフトなどハイテクセクターは軟調。
NASDAQとS&P500は反落。
「FOMCの結果や雇用統計の発表も控え、誰も積極的な投資をしたくはないだろう」との指摘。
3市場の売買高は約67億株と減少した。
引け後に決算を発表したのがアップル。
10~12月のEPSは4.18ドル、1~3月期の売上高は550~590億ドルの見通し。
場中の株価は軟調だったがネガティブではなかった印象。
CB消費者信頼感指数は120.2で着地。
2017年7月以来1年半ぶりの低水準となった。
市場予想は124.7で前月は126.6だった。
期待指数は87.3と大統領選前の16年10月以来の低水準。
これを受けて10年国債利回りは2.70%水準まで低下した。
英議会は「安全策(バックストップ)の代替と合意なき離脱の拒否」を盛り込んだ修正案を可決。
EUのトゥスク大統領は「再交渉しない」としながらも「仮に将来の連携関係を巡る英国の考えが進化すれば、EUは提案を再検討。
内容や政治宣言の熱意の水準を調整する用意を整える。
英側が根拠のある延期要請を行えば、加盟27カ国は検討の上、全会一致で決める意向だ」とコメント。
ドル円は109円台前半で推移。
 
 
火曜の日経平均は後場切り返しての反発。
寄り付き94円安で一時240円安からのプラ転となった。
もっとも終値で15円高。ファーストリテの上昇寄与度15円。
そのおかげでの上昇という考え方もある。
「日銀のETF買い期待が市場に芽生え、実際に買い出動(704億円購入)したから」という声もある。
日経平均は終値20664円で5日線(20651円)を上回った。
東証1部の売買代金は2兆1157億円と2兆円復活。
値上がり1143銘柄、値下がり894銘柄。
新高値4銘柄、新安値21銘柄。騰落レシオは92.48に上昇。
25日線(20346円)はサポート。
週足陽線基準は月曜終値20649円。
NT倍率は13.27倍。
25日線からは1.6%のプラスかい離。
200日線からは6.8%のマイナスかい離。
松井証券信用評価損益率速報で売り方▲7.545%。
買い方▲12.963%。
マザーズ銘柄ネットストック信用評価損益率で売り方▲6.457%。
買い方▲13.428%。
空売り比率は47.4%で35日連続40%超。
1月25日時点の信用買残は112億円増の2兆4636億円。
同信用売り残は151億円増の7609億円。
日経HVは21.1、日経VIは20.06。
日経平均採用銘柄のPERは11.98倍。EPSは1724円。
PBRは1.09倍。
シカゴ225先物終値は大証日中日10円安の20620円。
高値20740円、安値20385円。
勝手雲は31日に20249円レベルで白くねじれている。ボリンジャーのプラス1σは20807円だ。
TOPIX構成銘柄の変更でソフトバンク(SB)と武田薬の大引け商いが高まる日。
気学では「前後場歩調を異にして動く日」。
木曜は「相場の放れを注意して駆引きする日」。
金曜は「後場高の日。始め安ければ買い狙い良し」。
足を引っ張るのはサンバイオと曙?
しかしサンバイオに連れやすしたアンジェスは興味深い。
 
昨日の朝。
「1月権利配当落ち日だが影響は少なかろう。
蛇の生殺しのような展開は避けたいところだ。
下げ渋るなら上を目指す可能性もある」と書いた。
たった数行だけの一文だが相場は後場高でプラ転。
昨日は間違えなかったが、毎日は難しいのが相場だ。
後講釈では「29日は変化日だった」とも言える。
今朝は「ブレグジットの修正案を東京で評価できるかどうか。
明日の勝手雲の白いねじれの前哨戦。
続伸で21000円という期待はある」だろうか。
アップルの夜間取引上昇を好感。
景気敏感と内需という論点で相場を見ると間違えそう。
 
人類は悪い方向へ進まないというのが相場観の大前提。
もし相場が悪化し株価が下落するとしたら、それは次のステップのための準備。
そんな思考法は間違っていないだろう。
そうでなければ、地球そのものあるいは人類社会は進化しない。
そういう壮大な相場勘も必要だろう。
今日とか明日だけを考えるというか見るから、しばしば相場予測は間違う。
あるいは先のことを見ていても、その結果をなかなか深く考えない傾向。
経済指標の発表スケジュールには詳しくても中身は吟味しない傾向。
しかもその経済指標そのものの信頼性は薄い。
中国のGDPや米雇用統計、あるいは厚労省の不適切統計などが代表例だろう。
そこに相場動向の根拠を持ってくるから見間違えるのだ。
そうではなく、リズムを感じることのほうが大切だろう。
あるいは信用動向、裁定動向などのキャッシュの動きの方が重要だ。
ただ投機筋の動向などを追い求めるのではなく、市場指標の公表数字だけを見つめること。
市場指標は統計ほどいい加減ではない筈。
そしてたとえ週間遅れの数字でもそこに真実はある筈だ。
個々人、各機関投資家の動いた軌跡が市場の売買動向や指標。
何を考えこの結果になったのか。
そしてこれからどう考えるのか。
日夜これを考えることで相場観は磨かれてくるに違いない。
 
1月の月例経済報告は「景気回復が戦後最長となった可能性がある」との指摘。
市場からは「最長かつ最弱」という声が聞こえる。
たしかに多くの指標はほとんど伸びていない。
目立つのはマネタリーベースが138兆円から504兆円と3.7倍になったこと。
日銀がマネーという点滴を注入し続けた結果の成長にほかならないということだ。
結果として円安トレンドが継続したから輸出関連産業が一息つけたことになる。
年平均成長率は1.2%。
1965年~70年のいざなぎ景気は11.5%。
86~91年のバブル景気は5.3%。
02~06年の小泉郵政選挙相場の時は1.6%だった。
もともと成長率は鈍化しているので仕方はないだろう。
可処分所得が抑えられているから消費が伸びないという議論がある。
しかし一方で金融資産とくに預貯金は伸びている。
「将来が不安だから」と片付けられるが、実際は「買いたいものがない」ということかも知れない。
企業の経常利益は83.6兆円と伸びているが、稼ぎは海外。
国内の潜在的需要には答えていないと言えるだろう。
その証拠に10万円超の電気釜や1万円のトースターは売れているのが現実だ。
高級店に長蛇の列というのもあるし、人気のディズニーランドだって安くはない。
それでも買うということは、欲しいものがあれば消費するということ。
給与の低さを嘆くのではなく、欲しいものを作るという創意工夫。
これがあればまだまだ日本の未来はあるはずだ。
 
NYダウは51ドル高の24579ドルと反発。
NASDAQは57ポイント安の7028ポイントと続落。
S&P500は3ポイント安の2640ポイントと続落。
ダウ輸送株指数は45ポイント高の9967ポイント。
SOX指数は1.45%の下落。
VIX指数は19.31。
3市場の売買高は67億株と減少。
CME円建ては大証日中比10円安の20620円。
ドル建ては大証比変わらずの20630ポイント。
ドル円は109.33円。
10年国債利回りは2.706%。
 
◇━━━ カタリスト━━━◇
 
イトーキ(7972)・・・動兆
 
イトーキに注目する。
同社はオフィス家具大手。
働き方改革によるオフィス環境への関心の高まりが追い風。
業績復調。
 

(兜町カタリスト櫻井)

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