[概況]
NY市場朝方に当日安値109.600円まで下げたドルは其の後発表された新規失業保険申請件数の予想を上回る数字には反応薄で、NY株式市場が大幅続落して始まる中、序盤に109.840円まで反発した。其の後クドロー国家経済会議委員長が「貿易協議で米中はなお相当の隔たりがある」と発言した事や、「米中首脳会談は関税の期限である3月1日より前に実現する可能性が極めて低い」と報じられた事などにドルは売られ、中盤に安値に迫る109.630円まで反落した。
しかしユーロ圏やイタリアの成長見通しが大幅に下方修正されてユーロが売られている為にドル売りは続かず、其の後引け間際に109.875円まで値を戻し、最後は前日比-15銭の109.820円と110円手前で引けた。米中貿易摩擦に対する警戒感が再燃して、NY株価は大幅続落となったが、ユーロが買えない状況ではドルの下値も限られた模様。
FRBの利上げに慎重な姿勢や株安にドルの上値は重いが、ユーロが買えない状況では下値も堅いと見られ、まだ揉み合い継続か。
[提供:カネツFX証券株式会社]
