19日午前の日経平均株価は続落した。午前の終値は前日比90円35銭安の2万1025円10銭だった。東証株価指数(TOPIX)は5.50ポイント安の1557.01と、ともに下落した。
朝方から売り物が先行した。寄り付きの取引が一巡した後も売りが続き、日経平均株価は午前9時30分には前日比234円72銭安の2万0880円73銭まで下げ、節目と意識されていた2万1000円や10月26日に付けた取引時間中の直近安値2万0971円93銭を下回った。
前日の欧州主要市場での株価下落や米国株の戻りの鈍さ、小幅の円高・ドル安がマイナス材料となった。
きょう東証1部に新規上場したソフトバンク(SB)の初値が1463円と、売り出し価格(公開価格、1500円)を下回ったことも個人を中心に投資家心理を冷やした。東証1部全体の株価下落要因となった。
ただ、時間外取引で米株価指数先物が上昇した。年金基金など国内機関投資家が株式の組み入れ比率を維持する目的の買いを入れているとの観測が浮上。先物に買い戻しが入り、相場の支えとなった。その後は上値が重く、前引けにかけて再びマイナス圏で推移した。
市場からは「日経平均2万1000円割れで売りがかさんだが、一巡すると買い戻しや押し目買いの流れに変わった。下がると不安材料を強調する向きもあるが、要は短期筋の売買に振らされているにすぎない。業績面から言えば、ここから売られる理由はない」との声が聞かれた。
東証1部の出来高は9億6742万株、売買代金は1兆4753億円。騰落銘柄数は値上がり1033銘柄、値下がり997銘柄、変わらず98銘柄。
業種別株価指数(全33業種)は情報・通信業、小売業、銀行業などが下落し、輸送用機器、陸運業、空運業は上昇した。
個別では、今日上場したソフトバンクが公開価格を大きく下回る水準で着地したほか、任天堂、ファーストリテイリングやユニファミマなど値がさ株の一部が下げを主導した。三菱UFJフィナンシャル・グループなどメガバンクが軟調、東京エレクトロンも売りに押された。アステラスやリクルートが安い。キッコマンやセコムも下落した。コムチュアが急落、国際石油開発帝石も大きく値を下げた。
半面、資生堂が堅調、スズキも上昇した。ソースネクスト、TATERUが大幅高、シンクロ・フード、enishも値を飛ばした。ファナックやTDKが高い。テルモも上昇した。
東証2部株価指数は前日比80.02ポイント安の6531.32ポイントと4日続落。
出来高4406万株。値上がり銘柄数は184、値下がり銘柄数は239となった。
個別では、技研ホールディングス、三井金属エンジニアリング、クレアホールディングス、富士古河E&C、土屋ホールディングスなど133銘柄が年初来安値を更新した。
プレミアグループ、フジオーゼックス、フジ日本精糖、川本産業、北日本紡績が売られた。
一方、やまみ、ビットワングループ、アイケイ、エスティック、インスペックが買われた。
