「マグロ3億」

「マグロ3億」
 
週末のNY株式市場は急反発。
主要3株価指数は3%を超す上昇で前日の7年ぶりの下落幅を取り戻したのは悪くない。
上昇幅は2週間ぶりの大きさとなった。
12月の雇用統計は、非農業部門の雇用者数が31.2万人増加し2月以来10カ月ぶりの大幅増。
市場予想の17.7万人増も大きく上回った。
時間当たり賃金は前月比0.4%増と、前月の0.2%増から伸びが加速した。
パウエルFRB議長のコメント。
「FRBは忍耐強く臨むとともに、経済の勢いが堅調であっても市場が織り込む下振れリスクに対して敏感。
将来の利上げやバランスシート縮小を巡って柔軟に対応する。
世界経済の減速から貿易戦争に至るまであらゆるリスクを考慮しつつ、好調な経済統計との均衡を図る」。
これも好感された。
「米中次官級の通商協議が7~8日に北京で行われる予定。
関税の影響を受け易い銘柄がダウの上昇をけん引した」という声もある。
キャタピラーやユナイテッド・テクノロジーズ、3M、ボーイングなどが上昇した。
「FAANG」株も上昇。
アップルが4.3%高。
ゴールドマン・サックスが「コンビクションリスト」に追加したネットフリックスは9.7%高。
10年国債利回りは上昇(価格は下落)し2.6%台。
ドル円は108円台半ばで推移。
 
大発会の日経平均は続落。
寄り付き369円安。
NYダウの660ドル安や海外での一時104円の円高からリスクオフの展開。
下落幅は一時773円まで拡大した。
後場は年金買い観測なども聞かれ、やや下げ渋り。
大引けは452円安。
2016年大発会の582円安以来3年ぶりでの大発会の下落となった。
過去最悪の大発会(2008年の616円安が大発会での下落幅最悪記録)は免れた。
「アップルの下方修正ショック。
ISM製造業景況観の悪化。
一時1ドル104円台に高騰した円高。
年初来の突風に揺さぶられた市場。
それでも安値から320円ほど戻して終わったのは底堅さを示す」という見方もある。
日足は4日ぶりの陰線。
週足も陰線。
値上がり598銘柄、値下がり1475銘柄。
新高値3銘柄(大納会は6銘柄)、新安値99銘柄(同11銘柄)。
騰落レシオは72.71と依然低水準。
25日線(211189円)からは7.7%、200日線(22230円)からは12.0%のマイナスかい離。
5日線(19627円)の奪還が急務だ。
24か月線(21305円)は遠い。
松井証券信用評価損益率速報で売り方▲3.466%。買い方▲21.493%。
マザーズ銘柄ネットストック信用評価損益率で売り方△1.347%。買い方▲27.378%。
空売り比率は46.1%で20日連続の40%超。
日経平均採用銘柄のPERは11.09倍でEPSは1763円。
PBRは1.02倍。
東証1部単純平均株価は2043.06円。
(2018年末2077.20円。17年末2946.13円)
「日経平均は直近安値を割り込まずに反転上昇につながるかがポイント。
昨年1年間で海外投資家は日本株を5.6兆円程度売り越し。
年明けからの買い戻しに期待。
日経平均は2012年11月安値を起点とした長期トレンドライン(アベノミクスライン)上まで調整した。
テクニカル面でも反発しやすいタイミング」という声もある。
ボリンジャのマイナス2σが19260円。大発会の下ヒゲと同水準。
マイナス1σが20224円。
シカゴ225先物終値は大証日中比610円高の20090円と2万円台復活。
高値20185円。安値19205円。
気学では「吹き値売り方針の日」。
火曜は「変化日。後場の動きに注意肝要」。
水曜は「押し目買いの日なれど上寄り高き時は見送り良し」。
木曜は「強象日。買い方針の日」。
金曜は「不時の高下を見せる日。逆張り方針で駆け引き」。
 
不発に終わった大発会の停滞モードを吹き飛ばしてくれたのは豊洲。
に土曜日経夕刊の見出しは「マグロ3億3360万円。豊洲で初競り史上最高値」の見出し。
これまでの最高値は2013年の1億5540万円。(222キロ)。
キロあたり70万円。
通常のセリはキロ当たり1万円からスタートだがキロ10万円からスタートしたという。
結局キロ当たり120万円だった。
「自分で調べる、確認する」というテーマに則って調べてみた。
以下はデータ。

2000年450万円(196キロ、キロ2.2万円)
2001年2020万円(202キロ、キロ10万円)
2002年280万円(215キロ、キロ1.3万円)
2003年638万円(228キロ、キロ2.8万円)
2004年393万円(151キロ、キロ2.6万円)
2005年585万円(234キロ、キロ2.5万円)
2006年469万円(293キロ、キロ1.6万円)
2007年413万円(207キロ、キロ2万円)
2008年607万円(276キロ、キロ2.2万円)
2009年960万円(128キロ、キロ7.5万円)久兵衛
2010年1628万円(233キロ、キロ7万円) 久兵衛
2011年3249万円(342キロ、キロ9.5円)久兵衛
2012年5649万円(269キロ、キロ21万円)喜代村
2013年1億5540万円(222キロ、キロ70万円)喜代村
2014年736万円(230キロ、キロ3.2万円)喜代村
2015年435万円(180キロ、キロ2.4万円)喜代村
2016年1400万円(200キロ、キロ7万円)喜代村
2017年7420万円(212キロ、キロ35万円)喜代村
2018年3645万円(405キロ、キロ9万円)おのでら
2019年3億3360万円(222キロ、キロ120万円)喜代村(すしざんまい)
これまでの最高値はキロ70万円。
よく見るとアベノミクス以降の上昇が目立っている。
加えれば株安の年よりも株高の年の方が全体額が高い。
となると株式市場にとっては明るい話題だ。
昨年は喜代村(すしざんまい)が190キロのマグロを3000万円ほどで買い付け。
キロ単価は16万円だったという。
それにしてもキロ120万円での最高値落札。
1貫2万4000円換算というのはすごい。
 
土曜日経朝刊の「大機小機」。
「社会的価値が株価を分ける」というのが題名。
目に留まったのは以下の部分。
「このビジネスは社会に役立つー投資家がストンと腹落ちした会社にマネーは集まる。
自らの行動と説明でそう仕向けて行くのが経営者の力量だ」。
機械化とかAIとかがメインテーマになった感のある市場だが「最後はこころで決まる」。
嬉しい視点だ。
 
日経ヴェリタスの特集は「雨降って亥固まる」。
アンケートで「株価の上昇要因は?」
米国の景気拡大 54%、企業業績の改善 52%、貿易摩擦の緩和 48%、日本の景気拡大 29%、 
各国の財政政策 25%、株主還元の拡大 22%、各国中銀の金融政策 22%。
 
「株価下落要因は?」
米国の景気減速 61%、中国の景気減速 59%、易摩擦の激化 56%、企業業績の悪化 42%、
日本の景気減速 48%、円高進行 31%、欧州政治のリスクの増大 29%。 
 
週末のNYダウは746ドル高の23433ドルと反発。
NASDAQは275ポイント高の6738ポイント。
S&P500は84ポイント高の2531ポイント。
ダウ輸送株指数は343ポイント高の9225ポイント。
SOX指数は4.37%の上昇
3市場の売買高は86.8億株。
CME円建ては大証日中比610円高の20090円。
ドル建ては大証比655円ポイント高の20135ポイント。
ドル円は108.52円。
10年国債利回りは2.667%。
 
 
 
◇━━━ カタリスト━━━◇
 
GSユアサ(6674)・・・動兆
 
GSユアサに注目する。
同社は】車載用鉛電池、産業用電池電源が主力。
リチウムイオン電池に期待感。
業績は堅調。
中国・天津工場、ハンガリー車載リチウムイオン電池工場など拡大方向。

(兜町カタリスト櫻井)

 

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