16日午前の日経平均株価は続落した。前引け終値は、前日比112円71銭安の2万1690円91銭だった。
東証株価指数(TOPIX)は10.18ポイント安の1,628.79と、ともに下落した。
朝方は、米国株高を支えにやや強含んで始まった後、いったん下げに転じた。
慎重な業績見通しをきっかけに画像処理半導体大手のエヌビディアなど米半導体関連株が米国の時間外取引で急落し、東京市場でも半導体関連銘柄や、ファンド経由でエヌビディアに出資するソフトバンクなどが売られ指数を押し下げた。
中国・上海総合指数が前日終値をやや下回る水準で小動きとなったほか、シカゴ市場の時間外取引で米株価指数先物が下落したことも投資家心理を弱気に傾けた。
その後切り返す場面もあったが、再びマイナス圏入りし、前引けにかけて軟調展開となった。
市場からは「半導体株安は良くないが、日経平均2万2000円割れ水準では買う人も増えてきた。海外ヘッジファンドとみられる先物売りも買い戻しに転じつつある。
決算終了で材料がなくなるが、変なサプライズもなくなり、落ち着いてくるのではないか。米中通商協議が進展すれば、相場環境も変わってくる」との声が聞かれた。
東証1部の出来高は6億5675万株、売買代金は1兆1094億円。騰落銘柄数は値下がり1567、値上がりは460、変わらずは83銘柄だった。
業種別株価指数(33業種)では、鉱業、保険業、陸運業など4業種が上昇、その他製品、金属製品、ゴム製品など28業種が下落した。食料品が変わらずだった。
個別では、ソフトバンクと東エレク、信越化とアドテストの4銘柄で日経平均を80円近く押し下げた。
SUMCOなど半導体関連が安く、村田製作所も売られた。
任天堂は大幅安となった。資生堂、武田が売られた。イーレックス、KYBが急落したほかTATERUも大幅安となった。
半面、ファーストリテは買いを集めて上伸。NTT、KDDIが上げ、ユニファミマ、日本郵政、かんぽ、JR東日本、JR東海も堅調となった。アイロムグループが値を飛ばし、チェンジ、インターアクションも大幅高。大日本住友製薬も買われた。
東証2部株価指数は前日比59.20ポイント安の7300.18ポイントと反落した。
出来高7261万株。値上がり銘柄数は161、値下がり銘柄数は238となった。
個別では、三井金属エンジニアリング、富士古河E&C、ブルボン、カワニシホールディングス、日本食品化工など32銘柄が年初来安値を更新した。
RVH、正興電機製作所、ビットワングループ、大和重工、フォーシーズホールディングスが売られた。
一方、京進、ラピーヌが年初来高値を更新した。MRKホールディングス、いい生活、栗林商船、岡本工作機械製作所、セキドが買われた。
