27日午前の日経平均株価は続伸した。午前終値は前日比31円37銭高の2万1843円37銭だった。
26日の米国株の大幅高を好感し買いが先行した。寄り付き直後に2万1968円53銭(前日比156円53銭高)まで上昇した。
一巡後は、上げ幅を縮小し、一時2万1816円05銭(同4円5銭高)まで押し戻された。
トランプ米大統領がインタビューで関税引き上げの見送りを求める中国の要請を受け入れる可能性は「非常に低い」と述べたと伝わり、時間外取引で米株価指数先物が下落し、重しとなった。その後、中国・上海総合指数が底堅いこともあり、やや持ち直したが、前引けにかけては上値の重い動きとなった。
日経平均はテクニカル面でも、「上値のめどとして意識される」という。25日移動平均線(約2万1820円)に到達し、戻り売り圧力が強まりやすい環境にある。前日まで2日連続で上昇していた後でもあるため、市場関係者は「27日はプラス圏を維持できれば御の字」と消極的な姿勢だった。
「イベントを通過するまでは日経平均は2万1500-2万2000円のレンジ内で推移するのではないか」との声が聞かれた。
JPX日経インデックス400と東証株価指数(TOPIX)も続伸した。
東証1部の出来高は6億2613万株、売買代金は1兆425億円。騰落銘柄数は値上がり1355銘柄、値下がり663銘柄、変わらず95銘柄。
業種別株価指数(33業種)は、海運業、鉱業、保険業の上昇が目立った。下落は医薬品、ガラス・土石製品、電気・ガス業など。
個別では、ソフトバンクグループが売買代金トップで高いほか、KDDI、NTTドコモなど通信株が上げた。トヨタ自動車とホンダが堅調。LINEも物色人気となった。ソニーも買い優勢。川崎汽と商船三井が高い。多木化学が急騰、リログループ、ダブル・スコープも値を飛ばした。
半面、ユニー・ファミリーマートホールディングス、ファーストリテイリングが軟調、SBIホールディングスは大幅安。塩野義やアステラス、武田など医薬品株が安い。アダストリア、ドンキホーテホールディングスなども値を下げた。
東証2部株価指数は前日比42.67ポイント高の7124.60ポイントと5日ぶり反発した。
出来高6765万株。値上がり銘柄数は225、値下がり銘柄数は163となった。
個別では、FUJIKOH、JFEシステムズ、エスティック、パルステック工業、NCS&Aなど6銘柄が年初来高値を更新。杉村倉庫、ダイヤモンドエレクトリックが買われた。
一方、カネヨウ、ニッキ、兼松エンジニアリング、ぷらっとホーム、サンコーなど12銘柄が年初来安値を更新。ヒガシトゥエンティワン、阪神内燃機工業、アルメディオ、櫻島埠頭、東邦化学工業が売られた。
