30日午前の日経平均株価は、前営業日比166円53銭高の2万1316円33銭で終了した。
東証株価指数(TOPIX)は、12.73ポイント高の1602.29で終了した。
米国株安を受け、売りが先行したものの、円安を支えに押し目買いが入った。最近の株安で値頃感が強まった銘柄を中心に値を上げ、日経平均は切り返した。
東エレクやアドテスト、SUMCOといった半導体関連株が上げ幅を拡大した。信用取引で
円安・ドル高歩調が支えとなり、上げ幅を拡大して一時2万1385円59銭(同235円79銭高)まで上昇する場面があった。その後は伸び悩んだが、前引けにかけて2万1300円近辺でもみ合いとなった。
月末を控え、国内年金基金から資産配分の再調整(リバランス)に伴う買いが入ったとの見方が多かった。
コマツやファナックといった中国関連株に買いが目立つのも投資家心理を支えている。
売りの未決済残高を抱えていた参加者が買い戻しに動いているという。
市場関係者は「これまで上値を抑えられていた5日移動平均線(30日午前の段階で約2万1400円)を上抜けすれば景色が変わる」として、下落基調の転換に期待していた。
JPX日経インデックス400も反発した。
前引けの東証1部の売買代金は概算で1兆3790億円、売買高は7億6626万株。東証1部の値上がり銘柄数は全体の8割弱にあたる1630、値下がりは428、横ばいは52銘柄だった。
業種別株価指数(33業種)はパルプ・紙、その他金融業、機械の上昇が目立ち、下落は鉱業、不動産業、繊維製品など。
個別では、ファーストリテイリングが高く、ファナック、東京エレクトロンも上昇。コマツ、信越化学工業なども買われた。トヨタや日産自も上昇した。リクルートホールディングスも高い。武田薬品工業も買い優勢。アマノが急騰、インターアクション、レーザーテックも値を飛ばした。ホクシンも物色人気となっている。
半面、住友不や電通が安い。大和やNTTが軟調、ZOZOも売りに押された。TOWAがストップ安に売られたほか、レオパレス21も一時値幅制限いっぱいまで値を下げた。イーブックイニシアティブジャパンが続急落、アイティフォー、日本電気硝子なども大きく下げた。
東証2部株価指数は前日比20.93ポイント高の6791.21ポイントと6日ぶり反発した。
出来高5021万株。値上がり銘柄数は202、値下がり銘柄数は215となった。
個別では、スリーエフが年初来高値を更新。セントラル総合開発、アピックヤマダ、タカトリ、田岡化学工、カーチスホールディングスが買われた。
一方、三井金属エンジニアリング、田辺工業、大盛工業、森組、サンテックなど144銘柄が年初来安値を更新。阪神内燃機工業、フライトホールディングス、毎日コムネット、コーア商事ホールディングス、フレンドリーが売られた。
