1日午前の日経平均株価は反落した。午前終値は前日比170円68銭高の2万1749円78銭だった。
朝方に売り買いを交錯させたが、その後日経平均は下げ幅を広げる展開となった。前日までの2日間で日経平均は770円の急速な戻りをみせたことで、目先は戻り売りを優先する動きが強かった。
日東電工や東エレクなど、前日に通期業績予想を下方修正した輸出関連株が値を下げた。また、携帯電話の通信料金の引き下げを発表し、収益悪化への懸念からNTTドコモが11%超下落。
業界最大手の値下げで対応を迫られるとの警戒が強まり、KDDIとソフトバンクも大幅安となった。
携帯大手3社で日経平均を180円近く押し下げた。KDDIは一時4年ぶり、NTTドコモはおよそ1年2カ月ぶりの安値を付けた。
こうした銘柄は日経平均の値動きに与える影響が大きく、下押しにつながった。一方、業績を上方修正したTDKなどの電子部品株は値を上げ、明暗が分かれた。
売り一巡後は、時間外取引で米株価先物が堅調に推移し、中国上海総合指数が3日続伸していることもあり、市場心理が改善し、株価指数先物を中心に買いが入った。
JPX日経インデックス400と東証株価指数(TOPIX)も反落した。
前引け時点の東証1部の売買代金は概算で1兆5584億円、売買高は8億5094万株だった。
東証1部の値下がり銘柄数は1025。値上がりは1009、変わらずは74銘柄だった。
業種別では、保険業、不動産業、精密機器など33業種中20業種が下落。情報・通信、パルプ・紙、金属製品など13業種は上昇した。
個別では、ソフトバンクが大幅安。通期予想を下方修正した日東電と東エレクが下落。アステラスや塩野義など医薬品株の下げが目立つ。KDDI、NTTドコモが大きく値を下げた。三井E&Sホールディングスが一時ストップ安に売り込まれ、日清紡ホールディングスも急落した。
半面、ユニファミマ、ファーストリテイリング、トランスコスモスが上昇。通期予想の引き上げで前日に上昇していたソニーやアドテストにも買いが続いた。TDKが大幅高。村田製作所、太陽誘電も急伸。連結経常利益が前年同期比28.1%増となったインフォマートが一時ストップ高、JVCケンウッも上昇した。
東証2部株価指数は前日比12.43ポイント高の7037.41ポイントと3日続伸した。
出来高5314万株。値上がり銘柄数は201、値下がり銘柄数は201となった。
個別では、スリーエフ、ダイベアが年初来高値を更新した。金下建設、阪神内燃機工業、エルナー、エスビー食品が買われた。
一方、サイオス、カワニシホールディングス、三井金属エンジニアリング、神島化学工業など13銘柄が年初来安値を更新した。 セーラー万年筆、野崎印刷紙業、セントラル総合開発、マルマエが売られた。
