[概況]
NY市場で発表された米新規失業保険申請件数は予想より減少したが、8月ADP雇用者数は予想を大きく下回り、第2四半期非農業部門労働生産性指数が予想を下回った事などにドルは売られてそれまでの安値を下抜いた。
其の後発表された7月耐久財受注は予想通りで、7月製造業新規受注は予想を下回り、8月ISM非製造業景況指数は予想を上回ったが、横ばいで始まったNY株式市場が下落に転じた事などに為替市場は円買いが優勢となってドルは111円を割れ、ユーロも129円を割り込んだ。其の後揉みい合いが続いたが終盤にWSJ紙がトランプ大統領は貿易問題で次に日本と争う公算を示唆したと報じた事からドルは当日安値110.540円、ユーロも128.480円まで急落した。
最後ドルは前日比-79.5銭の110.705円と111円を割れて引け、リスク回避の円買いにドル以外の主要通貨も売られて、南アランド以外は値下がりした。トランプ発言で米中貿易摩擦が日米貿易摩擦にも向かうとの見方にリスク回避の円買いが進んだが、今後も日本との貿易問題についてトランプ発言が続けば円高が更に進む可能性があり、注意が必要ではないか。
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