12日午前の日経平均株価は反落した。前日比92円93銭安の2万2571円76銭で前場を終えた。
寄り付きこそ高く始まったものの、その後は次第に水準を切り下げる展開となり日経平均は一時140円強下げる場面もあった。前引けにかけ下げ渋ったものの値下がり銘柄数は全体の8割を超え、売り圧力の強い地合いとなっている
11日の米株式市場では半導体市況の先行きに対する警戒からフィラデルフィア半導体株指数(SOX)が1%下落しした。米半導体株指数の下げが嫌気され、半導体関連株を中心に売りが出た。東京株式市場でも東エレクや信越化といった関連株に売りが波及した。
また、前日に大きく上昇した後とあって、短期スタンスの投資家が株価指数先物に断続的な売りを出したことも相場を下押しした。
輸出向けの工作機械受注の伸びが一服し、オークマなど機械株が総じて下落したことも相場の重荷となった。中国・上海株式相場が大きく下げる場面ではコマツや日立建機といった「中国関連」とされる機械株の一部に売りが増えた。
市場では「昨年から好調だった半導体関連株を持っている投資家は多かった。需要鈍化が改めて意識され、売りに動いているようだ」との声が聞かれた。
JPX日経インデックス400と東証株価指数(TOPIX)も反落した。
前引けの東証1部の売買代金は概算で1兆716億円、売買高は6億8502万株だった。
東証1部の値下がり銘柄数は1748と、全体の約8割を占めた。値上がりは302、変わらずは53銘柄だった。
業種別株価指数(全33業種)は電気機器、輸送用機器、銀行業などが下落し、情報・通信業、小売業、鉱業は上昇した。
個別では、東京エレクトロン、SUMCOなど半導体関連が売り込まれたほか、TDKや村田製作所、ロームなどの電子部品株も大きく値を下げた。TATERU、スルガ銀行が大幅安、パイオニアも朝高後に売りがかさみ急反落となった。トヨタやホンダなど自動車株も売りが優勢だった。
半面、ソフトバンクグループが上値追い、ソニーや任天堂が堅調。ユニファミマ、ヤフーも買い優勢となった。アイビーシーが値を飛ばし、イチネンホールディングス、小松精練なども大きく上昇した。
東証2部株価指数は前日比15.05ポイント安の7052.46ポイントと続落した。
出来高5984万株。値上がり銘柄数は125、値下がり銘柄数は254となった。
個別では、フルスピード、アスモ、魚喜、デュアルタップ、セコム上信越など20銘柄が年初来安値を更新。アオイ電子、土屋ホールディングス、青山財産ネットワークス、アルメディオ、ビート・ホールディングス・リミテッドが売られた。
一方、チャーム・ケア・コーポレーション、都築電気が年初来高値を更新。ピクセラ、ファーマフーズ、ぷらっとホーム、ピーエイ、昭和化学工業が買われた。
