「投資の日は株高の特異日」

「投資の日は株高の特異日」
 
NY株式市場でNYダウは2日連続で史上最高値を更新。
ADP全米雇用報レポートで民間雇用者数が23万人増。
市場予想18.5万人増を上回り今年2月以来の大幅な伸びとなった。
9月のISM非製造業総合指数も61.6と約21年ぶりの高水準を記録。
コレを背景に買い物優勢の展開となった。
前日と違いNYダウ、NASDAQ、S&P500、そしてダウ輸送株指数とFOX指数が揃い踏みでの上昇。
特に金融セクターの上昇からS&P500は過去最高値に迫る場面もあった。
経済指標の堅調からFRBが今年12月の利上げとそれ以降の利上げを継続観測が高まり国債利回りは上昇(価格は低下)。
10年債利回りは3.18%台と2011年6月以来の高水準を付けた。
「債券から株式」というグレートローテーションの構図だ。
ドル円は114円台半ばまでの円安トレンド。
ドルの上昇について「ドルが買われている理由のひとつは米経済動向がかなり好調なため。
ユーロ圏や日本など主要経済の指標には鈍化が見られる」という声もある。
114円56銭を抜ければ年間値幅は10円をようやく超えることになる。
 
 
水曜はNYダウは史上最高値だったが日経平均の寄り付きは51円安。
後場に売り直されて一時240円安があり大引けは159円安と4日ぶりに反落。
「ダウは高かったがNASDAQとダウ輸送株指数が軟調だったから」という指摘もある。
「イタリア政府が財政赤字を抑制した予算案を検討」と伝わり急速なユーロ高・円安になり一時日経平は10円安まで戻した場面もあった。
イタリアの財政赤字を持ち出してきたところは意味不明。
よほどの買い材料難だったのだろう。
「先物主導で上げてきて個別株レベルではリード役がほとんどない。
メリハリの効いた動きがないことによる気迷い感が台頭。
しかしやり尽くしたわけではないし、まだ信頼できない」という見方もある。
難しく考えるよりも「24000円オーバーの期初の益出しバスケット売りがあった」と考えた方がスッキリしよう。
日足は陰線が2つ並んだ。
新高値50銘柄、新安値51銘柄と新安値の勝ち。
ただ売買100株単位への括りなおしの影響もあり当面は信用できない数字となっている。
NT倍率は13.34倍と依然日経平均優位の状況。
25日線からは3.8%、200日線からは7.2%のプラスかい離。
騰落レシオは123.25%まで低下した。
サイコロは10勝2敗で83.3%。
松井証券信用評価損益率速報で売り方▲10.247%。買い方▲8.046%。
9月28日現在のQuick調査の信用評価損率はマイナス8.92%と3週連続改善。
空売り比率は44.4%と3日連続の40%超。
空売り規制なしは5.9%と低下した。
9月28日現在の裁定買い残は4342億円と大幅増加で2兆5628億円。
同裁定売り残は192億円増の3794億円。
日経平均のPERは13.79倍でEPSは1748円。
今年というか過去最高を更新してきた。
決算発表佳境の前に1800円台乗せの可能性も出てきたということから目を背けないことが肝要だ。
「短期的には調整色。ただ調整が入るのであれば三連休の後よりも前の方が良い」と昨夕は聞かれたが様相は一夜変わり。
シカゴ225先物終値は大証日中比140円高の24280円。
大証先物夜間取引終値は日中比180円高の24320円。
「押し目買い吹き値売り」のスタンスに軍配が上がりそうな気配だ。
5日線(24108円)がサポートとなっているのは悪くない。
ボリンジャーのプラス2σが24537円とだいぶ拡大。
10月4日株高の特異日。
昨年は14円高、2016年は136円高。
2015年10月5日は260円高だった。
 
脱税疑惑があっても、女性スキャダルがあっても株価が上昇すれば、薄まってくるものなのかも知れない。
トランプ大統領の様々の疑惑は株高がかき消してきたと思うのは気のせいだろうか。
「株高は百難隠す」という格言ができても悪くはない。
 
昨日からの日経朝刊の特集は「通説を疑え」。
昨日は「製造業は稼ぎ頭は本当?」だった。
数字で言えば19年3月期の経常利益は24兆円。
08年3月期を2.5兆円上回る見通し。
しかし非製造業の経常利益は26兆円。
リーマンショック前を10兆円上回る。
明らかに非製造業の時代だ。
輸出を見据える製造業、内需に軸足を置く非製造業の構図は内需に軍配があがる。
わざわざ外へ出ていかなくても、来てもらえばいいだけのこと。
戦いの要諦は相手の陣地で戦わず自分の陣地で戦うということになる。
そして今朝は「円高だと減益は本当?」。
過去20年に年間で円高ドル安に振れたのは11回。
そのうち上場企業が最終減益になったのは99年、08年、11年の3回。
08年はリーマンショック、11年は東日本大震災だったから実質は99年だけ。
つまりアレコレ騒ぐ割には為替動向はほとんど影響がないということになる。
それはそうだろう。
過去20年という時間軸になっているが、昭和バブルまでは「円高株高」だった。
景気停滞で内需が悪化し輸出に頼らざるを得なかったから為替がクローズアップされただけのこと。
しかもFXの個人取引が可能になったのが確か98年。
業者の思惑に乗った「為替の重要視」に乗らされたと言えなくもない。
繰り返しになるが「通貨が売られて滅びる国はあるが、通貨が買われて滅びる国はない」のである。
通貨危機で登場するのは常に「自国通貨安」であることを忘れてはいけない。
 
 
NYダウは54ドル高の26828ドルと5日続伸。
今年15回目、2日連続で史上最高値更新。
NASDAQは25ポイント高の8025ポイントと3日ぶりの反発。
S&P500は2ポイント高の2925ポイントと反発。
史上最高値更新に迫った。
ダウ輸送株指数は61ポイント安の11342ポイント。
SOX指数は1.53%上昇。
CME円建ては大証比140円高の24280円。
高値は24360円まであった。
ドル建ては大証比170ポイント高の24310ポイント。
225先物大証夜間取引は日中比180円高の24320円。
ドル円は114.45円。
10年国債利回りは3.161%。
 
◇━━━ カタリスト━━━◇
 
ピーバンドットコム(3559)・・・動兆
 
ピーバンドットコムに注目する。
同社はサイト「P板.com」を運営。
試作用プリント基板製造受託、見積もり、注文をネット上で完結する。 
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業績は好調。
 

(兜町カタリスト櫻井)

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