「いつものような月末安か」

 
週明けのNYダウは続落。
フェイスブック、アマゾン、ネットフリックス、アルファベット(グーグル)の「FANG」が軒並み下落。
4~6月期決算が成長鈍化懸念につながったネットフリックスとフェイスブックが下げ止まらなかった。
市場では「成長株への集中投資が見直しを迫られている」との見方。
NASDAQ総合株価指数は3日続落となり5日以来、3週間半ぶりの安値水準。
「投資家心理が悪化。相場が調整局面入りするとの不安が浮上」という声も聞こえる。
大型株を中心に構成するラッセル1000の成長株指数を割安株指数で割った値は1.24台後半。
ITバブルの2000年12月以来の水準まで拡大。
一方で利益成長率の格差はむしろ縮小。
「成長株から割安株への逆流がいつ起きても不思議はない」との指摘がある。
中小企業などの海外決済の為替レートを顧客に無断で変更していたとの報道からけアメックスが下落。
ビザと2銘柄でNYダウを49ドル押し下げた。
グロースからバリューへのシフトが見られ、エネルギー・銀行セクターは比較的堅調だった。
NYダウの下落寄与度トップはボーイングで65ドルの押し下げ要因だった。
10年国債利回りは上昇(価格は下落)。
ドル円は111円台前半で推移。
原油先物は反発。
金は3日続落。
「1980年以降で8月より平均投資収益が悪い月はない」という言葉は悲観なのか買い場面提供のことなのか微妙な解釈となる。
月末安のNYが今月も継続したと考えるのが無難なような気がする。
VIX(恐怖)指数は14.26と上昇。
ブラックスワン(SKEW)指数は141.57と落ち着いている。
 
「日銀動向如何」
 
日経平均、TOPIXともに反落。
「小幅調整の範囲内。市場ムード的には日銀決定会合待ちに買い見送り。嵐の前の静けさ」という見方だ。
日銀の金融政策柔軟化報道以降、関連報道を手がかりに強い動きが見られたのが銀行株など金融関連。
売られたのがファーストリテイリングなど225採用銘柄。
「日銀金融政策決定会合を受けて、これらに変化が見られるかが注目点」という声もある。
ファンケルの大幅な増額修正が歓迎されるかどうかが課題だ。
NT倍率は12.75倍まで低下。
6月15日以来、1カ月半ぶりの低水準を付けた。
日経VIは一時17.51まで上昇し9%超の大幅高(終値ベースは16.94)。
25日線からは1.1%、200日線からは1.0%のプラスかい離。
騰落レシオは106.47%。
週末36%台まで低下した空売り比率は43.6%まで上昇。
日経平均採用銘柄のPERは13.59倍。
EPSは1658円と上昇してこない。
シカゴ225先物終値は大証日中比55円安の22645円。
安値は22450円だった。
7月SQ値22452円攻防戦水準。
7月月足陽線基準21811円はクリアして今年4回目の月足陽線は確保だろう。
気学は「高値の一歩を前進する重要日」と勇ましい。
明日は「偏傾して動く日。波動につくとよしとす」だ。
結局は日銀会合通過後の後場の動き次第だ。
 
 
(兜町カタリスト櫻井)

 

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