91円安と反落、貿易摩擦への懸念から利益確定目的の売り

 
2日午前の日経平均株価は、前営業日比91円79銭安の2万2654円91銭で終了した。東証株価指数(TOPIX)は、4.72ポイント安の1765.04で終了した。
 
米中貿易摩擦が激化するとの懸念から、前日の米株式相場が下落した流れを引き継いだ。
トランプ米政権が中国からの輸入品2000億ドル(約22兆円)相当を対象にした関税を25%に引き上げることを検討すると伝わり、NYダウ平均が下落した。
為替相場もリスクオン姿勢の後退を背景に円高方向に振れたため、日経平均株価は軟調な値動きとなった。
 
朝方の国内債券市場で長期金利が一時0.145%と1年半ぶりの高水準を付けた。日米の金利先高観を手掛かりに、銀行や保険など金融株には運用環境の改善などを期待した買いが入った。ただ長期金利が上昇幅を縮小すると金融株に利益確定目的の売りが出たため、株式相場も前引けにかけてやや弱含んだ。
 
前引けの東証1部の売買代金は概算で1兆2040億円、売買高は7億6797万株だった。東証1部の値下がり銘柄数は965と、値上がりの1047より少なかった。変わらずは91だった。
 
業種別株価指数(33業種)は、非鉄金属、石油・石炭製品、鉱業の下落が目立ち、上昇は、パルプ・紙、サービス業、保険業など。
 

個別では任天堂が断トツの商いをこなし1000円超の下げとなったほか、ファナックの下げが目立った。ソフトバンクグループも冴えない。資生堂が安く、コマツも値を下げた。
銅など国際商品市況の悪化で、住友鉱など非鉄金属が売られた。
イーレックスが急落、大塚商会も大幅安となっている。
 
半面、7月31日に19年3月期の業績見通しを上方修正したソニーが引き続き堅調、2018年4~6月期の連結純利益が過去最高を更新したキーエンスも商いをこなし高い。
コニカミノルやヤマハ、東海カーボンも上昇した。アイ・エス・ビーが値上がり率トップに買われ、スクロールも活況高。三井海洋開発、元気寿司も値を飛ばした。
 
東証2部株価指数は前日比8.44ポイント安の7379.43ポイントと反落した。
出来高4336万株。値上がり銘柄数は227、値下がり銘柄数は171となった。
 
個別では、ダイナパック、西菱電機が年初来安値を更新した。
サイオス、インスペック、村上開明堂、アイ・アールジャパンホールディングス、昭和化学工業は売られた。
 
一方、ソルコム、あじかん、東洋刃物が年初来高値を更新。
オリエンタルチエン工業、ビート・ホールディングス・リミテッド、アイケイ、川本産業、アートスパークホールディングスは買われた。

 

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