9日午前の日経平均株価は続落した。
午前の終値は前日比60円13銭安の2万2584円18銭だった。
前場は売り優勢の地合いとなった。前日のNYダウが上昇一服となり、為替が110円80銭近辺の推移と円高に振れたことが上値を重くしていた。
朝方発表された6月の機械受注統計が市場予想を下回ったことも売りを誘った。
市場予想を大幅に下回り、ファナックや日立建機といった設備投資関連の一角が売られた。
また、日米貿易協議を控えて米通商政策を見極めたいとの雰囲気が強く、買いが手控えられた。
円高が進んだため様子見ムードが広がったが、決算発表で業績への期待が膨らんだ銘柄を個別に物色する動きは続いた。
中国・上海株市場は経済指標発表を受け堅調な値動きでこの点はポジティブ材料だが反応は限定的となっている。前日、全体相場に影響を与えた資生堂が大きく切り返しているものの、ソフトバンクグループやスズキなどの値がさ株が冴えない。
前引けの東証1部の売買代金は概算で1兆301億円にとどまった。売買高は6億8765万株。東証1部の値下がり銘柄数は1154、値上がりは838、変わらずは106だった。
業種別株価指数(33業種)は、非鉄金属、石油・石炭製品、建設業の下落が目立った。上昇は化学、空運業、水産・農林業など。
個別では、不適切検査を巡って9日に記者会見を開くと発表したマツダ、スズキは下落した。ソフトバンクグループが軟調、トヨタ自動車も下値を探る展開。ニチイ学館が急落、イソライト工業、三井住友建設も大きく値を下げた。ラウンドワン、リゾートトラストも安い。
半面、資生堂が急反発、昭和電工も買われた。ソニーが堅調、ダイフクも物色人気。ゲオホールディングス、渋谷工業がストップ高に買われ、パイオニアも商いを伴い上昇した。
東証2部株価指数は前日比57.62ポイント安の7255.84ポイントと反落した。
出来高5246万株。値上がり銘柄数は162、値下がり銘柄数は224となった。
個別では、ブルドックソース、エスビー食品、ダイナパック、川上塗料、東京インキなど14銘柄が年初来安値を更新した。
クロスキャット、高松機械工業、ヨネックス、阪神内燃機工業、セメダインは売られた。
一方、ビケンテクノが一時ストップ高と値を飛ばした。パス、SECカーボン、パルステック工業など4銘柄は年初来高値を更新した。
省電舎ホールディングス、ビート・ホールディングス・リミテッド、ネットマーケティング、兵機海運、アピックヤマダは買われた。
