[概況]
30日の東京外国為替市場では米ドル円が底堅く、111円60銭台を中心に推移した。前日のNY市場で、4-6月期米GDO改定値が予想を上回る上方修正となり米主要株価3指数が揃って上昇したことからドル円が買い進まれた流れを引き継いだ。
ただ、全般的には手掛かり材料に乏しいことから様子見ムードが広がりやすく、動意の幅自体は限定的なものに。自民党総裁選やFOMCなど重要イベントまでまだ結構時間があることから、積極的な取引にはつながりにくいだろう。
一方、クロス円は頭の重さが目立つ展開。特に豪ドル円は、この日発表された豪経済指標の一部が予想を下回る冴えない内容となっていたことが嫌気され急速に値を消す流れに。
さらに、ちょうどこのタイミングで取引開始となった上海総合株価が下落基調を鮮明にしたことが圧迫材料と捉えられ、ユーロドルや英ポンド円も敢え無く軟化を余儀なくされた。本日、再び17円の大台割れとなったトルコリラへの不安や米中貿易戦争、イラン制裁の問題などが足元で依然くすぶり、全体として強気一辺倒に傾くほどの環境にはない点は留意したい。
[提供:カネツFX証券株式会社]
