90円安 反落、米通商政策への警戒感から買い手控え

27日の日経平均株価は反落し、前日比90円64銭安の2万2251円36銭で午前の取引を終えた。
 
前日はNYダウ工業株30種平均が小反発したものの、時間外取引で同先物が下落に転じた。このため東京株式市場では、今夜の米国株安に対する警戒感が高まり、日経平均を下押しする材料となった。

米中貿易摩擦への警戒感もあって投資家の間に買い手控えムードが強く、売買は低調だった。米イラン関係の悪化や、原油高による企業の原燃料コスト増加を嫌気した売りが出た。
燃料費増で採算が悪化するとの見方から海運株や空運株が安かった。

また、外国為替市場では取引時間中に再び1ドル=109円台に入るなど円高方向に振れていることも投資家マインドを冷やした。
ただ、売り圧力は限定的で、目先空売り筋の買い戻しで前引けにかけ日経平均は下げ渋る展開となっている。

JPX日経インデックス400と東証株価指数(TOPIX)も反落した。
 
前引けの東証1部の売買代金は概算で9884億円、売買高は6億1541万株だった。東証1部の値下がり銘柄数は1115、値上がりは868、変わらずは90だった。
 
業種別株価指数(全33業種)はその他製品、輸送用機器、銀行業が下落し、情報・通信業、小売業、石油・石炭製品などが上昇した。
 
個別では、27日が配当権利落ち日にあたるブリヂストンやキヤノンが下げ、それぞれ年初来安値を付けた。トヨタ自動車が軟調、ホンダや三菱ケミHD、SOMPOが売られた。証券会社が投資判断を引き下げたカチタスの下落が目立った。
東海カーボン、ニッパツも売られた。牧野フライス製作所、新日本電工なども下落した。
 
一方、増益決算が好感された日本オラクルが大幅に上昇。日電産やJXTG、イオンが買われた。ソニーが堅調、東京エレクトロン、信越化学工業もしっかり。資生堂も買い優勢となった。レノバ、バリューコマースなども値を飛ばした。山崎製パンも買われている。
 
東証2部株価指数は前日比36.54ポイント高の7345.41ポイントと4日ぶり反発した。
出来高4174万株。値上がり銘柄数は187、値下がり銘柄数は205となった。
 
個別では、ビート・ホールディングス・リミテッドが一時ストップ高と値を飛ばした。価値開発、プロパティエージェント、きんえいは年初来高値を更新。東京ソワール、コンテック、アオイ電子、スリープログループ、日本和装ホールディングスが買われた。
 
一方、三井金属エンジニアリング、バナーズ、伊勢化学工業、ジオスター、イトーヨーギョーなど22銘柄が年初来安値を更新。瑞光、フライトホールディングス、工藤建設、互応化学工業、ビューティ花壇が売られた。​​​​​​​

 

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