ダウ反落76ドル安 4日ぶりに反落。ナスダック1カ月ぶり下げ幅

27日のNYダウ工業株30種平均は4日ぶりに反落し、前日比76ドル01セント安の2万5451ドル06セントで終えた。
 
この日のダウは小幅高で開始。朝方発表された4~6月期の米実質GDP(国内総生産)速報値は、前期比4.1%増と前期(2.2%増=改定値=)から急加速。個人消費が好調で、米経済の底堅さに対する安心感が広がった。
 
一方、前日引け以降に発表された2018年4~6月期決算では、構成銘柄で弱い内容が相次いだ。次世代成長の要とされる「データ中心事業」の伸びが予想に届かなかったインテルや、1株当たり利益が予想を大きく下回ったエクソンモービルには失望売りが集まり、相場の重しとなった。
 
インテルの4~6月期決算は市場予想を上回る増収増益だったが、データセンター向け売上高が市場予想に届かなかった。決算発表では次世代チップの発売が来年にずれ込むことも明らかにし、バンクオブアメリカ・メリルリンチなど複数のアナリストが投資判断を引き下げたと伝わった。
インテルとマイクロソフト、アップルの3銘柄で、ダウ平均の約65ドル分の下押し圧力になった。
 
27日は短文投稿サイトのツイッターが急落したことも投資家心理を冷やした。朝方発表した四半期決算で、不正アカウントの削除を進めた結果、月間利用者数が大幅に減ったことが明らかになった。25日の決算発表時にセキュリティー対策などでコストがかさみ、利益率が落ちると予想したフェイスブックにも連想売りが広がった。
 
 
ナスダック総合株価指数は続落し、前日比114.766ポイント安の7737.419で終えた。下げ幅は6月27日以来1カ月ぶりの大きさだった。アルファベット(グーグル)やネットフリックスなど主力ハイテク株が軒並み下落した。
 
 
セクター別では、電気通信サービスや自動車・自動車部品が上昇する一方で半導体・半導体製造装置やソフトウェア・サービスが下落した。
 
個別では、半導体のインテル(INTC)は、新たな半導体技術を搭載した新製品の発売遅延を発表し、大幅下落した。SNSのツイッター(TWTR)は、決算で不正アカウント対策を進めた結果、アクティブユーザー数が大きく減少したことが嫌気され急落。メディアのCBS(CBS)は、CEOがセクハラ疑惑で調査を受けていることが報じられ、軟調推移。石油大手のエクソン・モービル(XOM)は決算内容が予想を下振れ、売られた。
 
一方で、ファストフードのチポトレ・メキシカン・グリル(CMG)は、決算内容が好感され、上昇した。アマゾン(AMZN)は、クラウド事業が大幅増収となり過去最高益を達成し、寄り付き直後に上場来高値を更新した。買われた。ただハイテク株の売りを受けて徐々に伸び悩んだ。
 
 
NYダウ工業株30種(ドル)
25,451.06-76.01             
S&P500種2,818.82-18.62
ナスダック
7,737.419-114.766
 
米10年債利回り(%)
2.9561 -0.019
米2年債利回り(%)
2.6775 -0.009
 
NY金(ドル/トロイオンス)
1,223.00-2.70   
NY原油(ドル/バレル)
69.04-0.57
円・ドル
110.97 – 110.98+0.28

 


【シカゴ日本株先物概況】

シカゴ日経平均先物は小反落した。
9月物は前日比5円安の2万2615円で終え、大阪取引所の終値を65円下回った。
朝高で始まった米株式相場がハイテク株主導で下げに転じ、売りに転じた。
27日発表の4~6月期の米実質国内総生産(GDP)の前期比年率の伸びは約4年ぶりの高水準だったが、市場予想に届かず買い材料視されなかった。
市場は日銀が30~31日に開く金融政策決定会合に注目している。9月物の安値は2万2560円、高値は2万2735円。
 
シカゴ日経225先物9月限 (円建て)
22615 ( -65 )
シカゴ日経225先物9月限 (ドル建て)
22635 ( -45 )
( )は大阪取引所終値比

【欧州株式市場】

■イギリス・ロンドン株価指数
7,701.31  +38.14
FTSE100種総合株価指数は、貿易摩擦をめぐる懸念の後退を背景に続伸した。
前日26日の終値に比べ38.14ポイント高の7701.31で引けた。
指数採用銘柄の約7割が値上がりした。週間ベースでは0.3%高にとどまった。
 
個別銘柄では、好決算を発表した英生活用品大手レキット・ベンキーザーが7.9%の大幅高、教育事業のピアソン3.6%高など好決算を発表した銘柄に買いが集まったほか、一部事業の売却を材料に鉱業のBHPビリトン2.0%高と株価指数を押し上げた。
第1四半期の売上高が増加した通信のBTグループも5.0%高と上がった。
 
半面、たばこ株は下落した。前日に好業績を発表し大幅高となったブリティッシュ・アメリカン・タバコはこの日、アナリストによる株価目標引き下げなどが響いて1.5%安、上期決算を発表した不動産のライトムーブも3.1%安と売られた。
 

■ドイツ・フランクフルト株価指数
12,860.40+51.17
ドイツ株式指数(DAX)は続伸した。終値は前日26日と比べて51.17ポイント高の12860.40だった。
個別では、アナリストが投資判断と株価目標をともに引き上げたドイツテレコムの上げが目立った。工業用ガスのリンデと航空のルフトハンザも買われた。
一方で、化学のBASFは第2四半期の業績が市場予想を下回り、下げが大きくなった。ドイツ取引所も売られた。
 

■フランス・パリ株価指数
CAC40(仏)5,511.76+31.21

 

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