[概況]
23日東京時間の外国為替市場において、米ドル円は軟調な展開となっている。
6月に予定されていた米朝首脳会談の延期観測報道から、地政学的リスクの高まりを警戒してリスク回避の動きが強まっているとのこと。
朝方111.00付近に位置した米ドル円は、当初上値の重さが目立つ程度であったが、5日移動平均線の位置した110.70円付近を下回ると下げ足を速め欧州時間の序盤には110.00円の大台を割れ込む動きとなっている。
本日は、欧米時間中における目立ったイベントもFOMC議事録の公表くらいだが、東京時間中の展開に欧米勢が続くようであれば、さらに下値を広げる可能性もある。
テクニカル的には、109.80円付近に20日移動平均線が差し掛かっているが、同水準がサポートとなるかが注目点となりそう。
尚、円買いの動きは広範に広がており、ユーロ円が128.35円、豪ドル円が82.475円へと本日安値を更新しているようにクロス円各通貨も軒並み大幅に水準を削っている。
中銀の独立性への懸念から、大きく売り込まれているトルコリラ円は、朝方に22.55円を示現。
その後小康状態を保ったものの、欧州時間序盤に再度値を下げ、一時22.22円へと史上最安値を更新している。
対米ドルでの1米ドル=5リラ水準が視野に入ったとみる市場関係者が増えており、一段の下落に対する警戒が強まっている。
トルコリラは米ドルに対して、5月に入って以降実に20%超水準切り下げてをいる。
急な下落に対して、政府・通貨当局による何かしらのアクションがあるか、注視していきたい。
[提供:カネツFX証券株式会社]
