明日もリスク回避の売りは出やすい局面だろう。

 
24日の東京株式市場は売り圧力の強い展開となり、日経平均は寄り付き後下げ幅を大きく広げ、一時前日比で300円以上下げる場面もあった。日経平均株価終値は、前日比252円73銭安の2万2437円01銭と大幅に3日続落した。
 
日経平均は、昨日23日が270円安で、今日は252円安。
2日で500円超の下げを記録した。昨日と今日で共通するのは、前場で大きく下げた後、後場の動きは乏しくなる点。下値で押し目買いが入っているというよりは、平常時の材料難の時の相場と同じように、静かな地合いが続いた。結果、パニック的な下げにはならない一方で、底打ち感も強まらない。
 
明日に関しては、嫌な下げ方を2日見た後の週末で、買いは手控えられる可能性が高い。FOMC議事要旨が円高(ドル安)要因となったため、目先は米国で良好な経済指標が出てきても、円安が期待しづらくなった。リスク回避の売りは出やすい局面だろう。
中小型株に関しても、今週、微妙な材料で急伸したものなどは、手じまい売りに押されるとみておいた方が良い。
 
やや悲観に傾きすぎの感はあるが、2万2500円を割り込み、25日線(2万2504円、5/24)も下回って終えており、チャート形状は一段と悪化した。
もうしばらくは上値の重い展開が続くだろう。物色では、指数との連動性が低い内需中小型株に資金が向かうと予想する。
 
 
■上値・下値テクニカル・ポイント(24日現在)
 
23224.35  ボリンジャー:+2σ(13週)
23104.11  ボリンジャー:+2σ(25日)
23002.37  新値三本足陽転値
22809.70  6日移動平均線
22804.23  ボリンジャー:+1σ(25日)
22708.50  均衡表転換線(日足)
22572.73  ボリンジャー:+1σ(13週)
22504.35  25日移動平均線
 
22437.01  ★日経平均株価24日終値
 
22411.41  均衡表基準線(日足)
22380.92  26週移動平均線
22238.42  均衡表基準線(週足)
22204.47  ボリンジャー:-1σ(25日)
21921.12  13週移動平均線
21920.13  均衡表雲上限(日足)
21918.90  75日移動平均線
21904.58  ボリンジャー:-2σ(25日)
21721.90  200日移動平均線
21698.94  均衡表転換線(週足)
 
25日線が上向きを維持しているとはいえ、株価の25日線割れで短中期投資家の損益悪化が顕著になった。日経平均は3月最終週から8週連続で上昇し、この間の上昇幅は2300円超もあるだけに、今後は売りが厚みを増しそうだ。
 
一目均衡表では、下落に転じた転換線を日々線が下回ったほか、転換線の下を走る基準線を日々線がザラ場で割り込む場面もあった。転換線は上向き基調で、遅行線は株価上にあって依然として上方シグナルを発しているものの、買い方が圧倒的に優位の形勢は急速に崩れたとみられる。
ボリンジャーバンドでは、日々線が中心線を割り込んで下げており、一時は-1σに急接近。25日以降も下値を探る展開になる可能性があり、-2σまでの下落も視野に入ってこよう。
 
 
【信用規制・解除】
(24日大引け後 発表分)
 
■ALBERT <3906> [東証M]
東証と日証金が25日売買分から信用取引に関する臨時措置を強化する。
東証は委託保証金率を現行の50%以上(うち現金を20%以上)→70%以上(うち現金を40%以上)に、日証金も同様に貸借取引自己取引分などの増担保金徴収率を現行の50%(うち現金を20%)→70%(うち現金を40%)とする。
 
■サムライJP <4764> [JQG]
東証と日証金が25日売買分から信用取引に関する臨時措置を実施する。
東証は委託保証金率を現行の30%以上→50%以上(うち現金を20%以上)に、日証金も同様に貸借取引自己取引分などの増担保金徴収率を現行の30%→50%(うち現金を20%)とする。
 

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