大幅続落で400円安、一時2万2000円割れ、イタリア政局不安を嫌気

 
30日午前の日経平均株価は大幅に続落した。前日比400円42銭安い2万1958円01銭で前場を終えた。取引時間中の2万2000円割れは4月18日以来、約1カ月半ぶり。
 
イタリアの政局不安に端を発した欧州株安や米株安を受けて主力株中心に広範囲に売り込まれた。米長期金利の急低下による運用利ザヤ縮小や欧州国債価格下落に伴う損失懸念から金融株が売られたほか、日米金利差縮小を背景とした外国為替市場での円高が輸出株の足を引っ張った。
自動車や電機、金融・保険といった主力株中心に売られ、東証1部はほぼ全面安だった。
 
外国為替市場では円高・ユーロ安が進み、欧州売上高比率の高いマツダやDMG森精機などに売りが目立った。欧州国債の利回り上昇を受け、保有外債の損失拡大が懸念される大手銀行株も軟調だった。
 
東証株価指数(TOPIX)は28.50ポイント安の1733.35と8営業日続落した。
 
相場の変動率を示す日経平均ボラティリティー・インデックス(VI)は一時、前日比約27%高い20.29に急上昇。投資家心理がさらに悪化した。海外の短期志向の投資家による株価指数先物への売りも目立ったという。
 
前引けの東証1部の売買代金は概算で1兆3210億円、売買高は8億560万株だった。東証1部の値下がり銘柄数は1791、値上がりは239、変わらずは51銘柄だった。
 
業種別株価指数(33業種)は、保険業、非鉄金属、鉄鋼の下落が目立ち、上昇は、その他製品のみ。
 
個別では、トヨタ自動車が大幅安、東海カ、ファーストリテイリング、ソフトバンクや武田が売られた。東京エレクトロンも大きく値を下げた。レオパレス21、サニックスが急落、保土谷化学工業、サンデンホールディングスも大幅安。
 
半面、任天堂が大幅続伸、日本カーボンも買い優勢。gumiも値を飛ばした。マネックスGが買い直された。昭和電工、IBJも高い。
 
東証2部株価指数は前日比59.04ポイント安の7201.16ポイントと5日続落した。
出来高4550万株。値上がり銘柄数は74、値下がり銘柄数は363となった。
 
個別では、省電舎ホールディングス、森組、ブルドックソース、オーミケンシ、Oak キャピタルなど54銘柄が年初来安値を更新。ウェルス・マネジメント、JMACS、オプティマスグループ、中北製作所が売られた。
 
一方、富士古河E&C、那須電機鉄工、D.A.コンソーシアムホールディングス、ビート・ホールディングス・リミテッドが年初来高値を更新。REMIXが上伸し、相模ゴム工業、アートスパークホールディングス、ファステップス、フライトホールディングスが買われた。

 

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