良好な米経済指標も貿易摩擦再燃にリスク回避の円買い

[概況]
 
NY市場に入り発表された米経済指標(新規失業保険申請件数、4月個人支出、5月シカゴ購買部協会景気指数は予想より良く、4月中古住宅販売成約指数は予想を下回る)は概ね良好だったが為替市場は反応薄で、米政府がEU、カナダ、メキシコに対する鉄鋼・アルミ関税発動の見通しと伝わるとリスク回避の円買いが進み、NY市場序盤にドル(108.370円)やユーロ(126.330円)は当日安値まで急落した。
 
其の後はNY株式市場が売られて始まる中で、原油価格の上昇や月末要因などの買いにドルは108円半ばを超え、ユーロもイタリアが連立に合意したとの報道に買われて127円台を回復するまで反発した。
 
最後はドルが前日比-7銭の108.840円と小幅安で引ける一方、ユーロは+25銭高の127.325円で引けるなどマチマチな動きとなり、米経済指標の良好な結果(ドル買い)よりも、貿易摩擦(ドル売り)再燃に強く反応する動きとなった。これを見るとドルはまだしばらく上値の重い展開が続きそうで、貿易摩擦の行方に注目したい。

[提供:カネツFX証券株式会社]

 

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