〔米株式〕ダウ最高値、237ドル高=ナスダックも上昇
9日のNYダウ工業株30種平均は続伸した。終値は前日比237ドル96セント高の4万9504ドル07セントと、6日に付けた最高値を更新した。
米労働省が朝方発表した2025年12月の雇用統計によると、景気動向を敏感に反映する非農業部門の就業者数は前月比5万人増となり、市場予想(6万人増)をやや下回った。
一方で、失業率は4.4%と前月(4.5%=改定)から0.1ポイント改善した。
雇用統計を受けて、市場関係者は足元の雇用情勢は急激には悪化しておらず、今月の連邦公開市場委員会(FOMC)では政策金利の据え置きが決定されるとの見方を強めた。
ただ、労働市場の緩やかな減速兆候が統計で確認されており、日系証券筋は「年内2回程度利下げが行われるとの見方は維持されている」と語った。
一方で、複数の米メディアは9日、米連邦最高裁が、米政権による貿易相手国・地域を対象とした「相互関税」に関する訴訟の判断を同日には示さないと報じた。
これ受けてダウ平均などは一時マイナス圏に沈んだが、その後値を戻した。
ミシガン大学が同日に発表した1月の米消費者態度指数は54.0と、25年9月以来の高水準となった。市場予想(53.4)も上回った。米労働市場は減速傾向にあるものの、経済は底堅さを保っているとの見方が広がった。
トランプ米大統領は8日のSNSへの投稿で住宅ローン債券を購入する方針を示した。住宅市場の活性化策を相次いで打ち出すなか、レナーやDRホートンといった住宅株に買いが入った。ダウ平均の構成銘柄ではホーム・デポとシャーウィン・ウィリアムズの上昇が目立った。
人工知能(AI)向け半導体の需要が旺盛であるとの見方から、半導体関連銘柄に買いが入った。半導体受託生産最大手の台湾積体電路製造(TSMC)が9日に発表した25年12月の売上高は前年同月比20.4%増加した。25年全体の売上高は前年と比べて31.6%増となり、QUICK・ファクトセットがまとめた市場予想を上回った。
市場では「物色が半導体を扱う企業から半導体製造装置などに広がっている」との声が聞かれた。ダウ平均の構成銘柄以外では、ラムリサーチやアプライドマテリアルズなどが買われたほか、アナリストが目標株価を引き上げたマイクロン・テクノロジーとブロードコムが上昇した。
そのほかの個別ではボーイングやシェブロン、コカ・コーラが上げた。キャタピラーやウォルト・ディズニーも高かった。一方、アメリカン・エキスプレスが下げた。アムジェンやユナイテッドヘルス・グループも安かった。
ダウ平均は週間で1121ドル上昇した。週間の上げ幅は25年11月下旬以来の大きさとなった。
ナスダック総合株価指数は反発した。終値は前日比191.330ポイント(0.81%)高の2万3671.346だった。S&P500種株価指数は続伸した。終値は前日比44.82ポイント高の6966.28と3日ぶりに最高値を更新した。
〔ロンドン株9日 反発し最高値〕
9日の英FTSE100種総合株価指数は3日ぶりに反発した。終値は前日比79.91ポイント高の1万0124.60と3日ぶりに最高値を更新した。原油先物の堅調な推移を背景に英シェルなど石油株が買われた。
産油国であるイランの政情不安などを背景に、ロンドン原油市場(ICEフューチャーズ)で北海ブレント先物の期近3月物は9日の取引で一時1バレル63ドル台後半まで買われ、約1カ月ぶりの高値を付けた。
防衛・航空を含む資本財関連や公益株に買いが入った。他方、不動産投資信託(REIT)や空運が下落。小売りや不動産関連、金融の一角に売りが出た。
FTSEの構成銘柄では、資源大手グレンコアが9.60%高と急伸し、産銅大手アントファガスタが4.11%高、中古車販売サイトのオートトレーダー・グループが3.81%高で続いた。
一方、流通大手セインズベリーは5.29%安、産金大手エンデバー・マイニングは4.98%安、資源大手リオティントは3.04%安となった。
〔ドイツ株9日 続伸し最高値〕
9日のドイツ株価指数(DAX)は9日続伸し、前日比134.18ポイント高の2万5261.64で終えた。連日で最高値を更新した。9日続伸したのは、2025年4月下旬から5月上旬以来となる。
9日発表された2025年12月の米雇用統計が、米労働市場が緩やかに減速しつつある様子を映した。失業率は低下しながらも、米連邦準備理事会(FRB)が年内に追加利下げを進めるとの観測は保たれ、投資家の安心感につながった。
一部金融機関が目標株価を引き上げたと伝わった半導体のインフィニオンテクノロジーズに買いが集まるなど、ハイテク関連が上昇した。
個別では、業務用ソフトウエア大手SAPが2.83%高、防衛大手ラインメタルが2.65%高、半導体大手インフィニオン・テクノロジーズが2.44%高と上昇。
半面、保険大手アリアンツは2.02%安、航空機エンジン大手MTUエアロ・エンジンズは1.84%安、コメルツ銀行は1.77%安で取引を終えた。
欧州株式市場でフランスの株価指数CAC40は続伸し、終値は前日比1.43%高の8362.09と、2025年10月下旬以来、約2カ月半ぶりに最高値を更新した。
