28日前引けの日経平均株価は続伸した。前日比89円88銭高の2万1272円46銭で取引を終了した。東証株価指数(TOPIX)は、5.32ポイント高の1552.32だった。
前日の米株式市場が休場で手掛かり材料に乏しかったが、欧州でドイツやフランスの株価指数が上昇したことを好感し、日経平均は続伸した。
外国為替市場で円相場は1ドル=109円台半ばの水準でやや円安・ドル高に振れたことや、中国・上海株や香港株が堅調な値動きをみせたことで、輸出関連株などが買われた。
最大1500億円の自社株買いを実施すると発表した東エレクが買われたことも日経平均を押し上げた。
ただ、全体指数は上値の重さが意識され、個別株も利益確定売りに値を崩すものが少なくなかった。トランプ米大統領は27日の日米首脳会談を踏まえ、貿易交渉に関し「8月に発表がある」と語ったものの、日本側は合意を否定するなど具体的な進展がみられなかった。
今後の動向を見極めたいとして、戻り待ちの売りも出た。
JPX日経インデックス400も続伸した。
市場からは「相場はしっかりだが、1ドル=109円60銭台で円安は抑え込まれ、時間外のNYダウ先物も上げ一服感があり、積極的に上を買う材料がない。米中貿易協議は決裂するとみられ、下値を試しにいく可能性がある」との声が聞かれた。
前場の東証1部の売買高概算は5億1854万株、引き続き超閑散で売買代金概算は7860億4000万円。値上がり銘柄数は952銘柄、値下がり1062銘柄、変わらず122銘柄だった。
業種別株価指数(33業種)は、精密機器、輸送用機器、電気機器、小売業などが上昇。鉱業、石油・石炭製品などは下落した。
個別では、東京エレクトロンが売買代金トップで上昇、任天堂も堅調。ZOZOは商いをこなし大きく水準を切り上げた。ソニー、大研医器、タカラバイオ、スクウェア・エニックス・ホールディングスが買われた。日立や日産自、スズキ、日電産も高い。
半面、レオパレス21がストップ安ウリ気配となり、ガンホー・オンライン・エンターテイメントも大幅下落した。ダブル・スコープ、チェンジなども安い。ハニーズホールディングスも値を下げている。アサヒやアステラスのほか、JALや東ガスも売られた。
東証2部株価指数は続伸した。前日比17.96ポイント高の6660.45ポイントだった。
出来高2652万株。値上がり銘柄数は187、値下がり銘柄数は184となった。
個別ではダイヤモンドエレクトリックホールディングスがストップ高となった。コーアツ工業、工藤建設、スリープログループ、北海道コカ・コーラボトリング、アイルなど9銘柄は年初来高値を更新した。日本パワーファスニング、アマテイ、アスモ、大丸エナウィン、倉庫精練が買われた。
一方、ボーソー油脂、マイスターエンジニアリング、オプティマスグループが年初来安値を更新した。セキド、イトーヨーギョー、さいか屋、花月園観光、価値開発が売られた。
