16日午前の日経平均株価は続落した。午前終値は前日比86円93銭安の2万2731円09銭だった。
前日のNYダウなど主要指数が大きく下げたことを受け売りに押される展開となった。米10年債利回りが6年10カ月ぶりの高水準に達したことが米株調整の引き金となり、東京株式市場でも主力株中心に利益確定の売りが優勢。
寄り前発表された2018年1~3月期の実質国内総生産(GDP)速報値が9四半期ぶりに減少したのも売り材料となった。住宅投資の弱さが目立った。「住宅関連を手掛けづらくなる」として、建設株の下落につながった。
前引けにかけて下げ幅を100円あまりに広げる場面があった。米長期金利の上昇による資金流出懸念で、同日のアジアの株式相場が総じて下げて始まったため、買い手控え気分が強まった。株価指数先物との裁定取引の解消に絡む売りも出た。
JPX日経インデックス400と東証株価指数(TOPIX)は続落した。
前引けの東証1部の売買代金は概算で1兆2237億円、売買高は8億3720万株だった。東証1部の値下がり銘柄数は1071、値上がりは919、変わらずは91銘柄だった。
業種別株価指数(33業種)は、倉庫・運輸関連業、鉱業、銀行業の下落が目立ち、上昇は、証券・商品先物取引業、ゴム製品、医薬品など。
個別では、2019年3月期が減益になると発表したH2Oリテイが大幅安だった。日本郵政やスルガ銀、トリドールも売られた。ソフトバンクグループが軟調。ブイ・テクノロジー、NISSHAが大きく売られ、三井不動産も値を下げた。ノーリツ鋼機は一時ストップ安、旭ダイヤモンド工業も急落した。
半面、外国為替市場で円安・ドル高が進み、トヨタなど一部の輸出関連株は上昇した。エーザイや洋缶HD、NTNも高い。武田薬品工業が堅調、リクルートホールディングスも高い。マネックスグループが買われ、SMC、SBIホールディングス、GMOインターネットも上昇した。エムアップは一時ストップ高に買われた。
東証2部株価指数は前日比14.74ポイント安の7203.35ポイントと4日ぶり反落した。
出来高6607万株。値上がり銘柄数は160、値下がり銘柄数は265となった。
個別では、ASTIがストップ安。要興業は一時ストップ安と急落した。省電舎ホールディングス、オーミケンシ、Oak キャピタル、第一稀元素化学工業、本州化学工業など23銘柄は年初来安値を更新。ニッキ、東京インキ、RVH、ラオックス、中西製作所がり売られた。
一方、クワザワがストップ高。TTK、キタムラ、ICDAホールディングス、TONE、MCJなど9銘柄は年初来高値を更新。高田工業所、キョウデン、フライトホールディングス、NCS&A、岡本工作機械製作所が買われた。
