86円高と続伸、米ハイテク株高支え上値追いは限定的

 
30日午前の日経平均株価は続伸し、午前終値は前日比86円89銭(0.24%)高の3万6113円83銭だった。
きょう前場は強気優勢の地合いとなり、日経平均は朝方に先物主導で200円以上高い場面もあったが、前場後半は目先筋の戻り売りに上値が押さえられた。前日の米国株市場でNYダウが3日続伸し最高値を連日更新、ナスダック総合株価指数も大きく切り返したことで東京株式市場でも買いが先行した。
債券需給の悪化懸念が和らいだことなどを背景に米長期金利が低下し、エヌビディアなど高PER(株価収益率)のハイテク株を中心に買われた。東京市場でも東エレクやアドテストなどが上昇し、相場を押し上げた。
ただ、3万6000円台では戻り売り圧力も意識されており、外国為替市場で1ドル=147円台前半までドル安・円高に振れたことが重荷となって、買い一巡後は上げ幅を縮小している。
 
ただ、半導体関連を含めて日米で主要企業の決算発表が本格化するのを前に、個別で一段と上値を追う展開にはなりづらく、相場上昇の勢いは続かなかった。前引けにかけては上げ幅を縮小した。
 
後場は為替や中国株など外部環境を引き続きにらんだ状況のなか、トヨタ自グループの動向に注目したい。豊田織の国内排出ガスに関する不正によって、トヨタ自は一部車種の出荷を停止。この影響で、トヨタ紡織、日野自動車、アイシンとトヨタ関連企業が軒並み下落している。一方、国交省がダイハツの10車種の出荷停止指示が解除とも伝わっていることから、後場、トヨタ関連企業は下げ幅を縮小する可能性もある。後場はTOPIXが日経平均よりも相対的に強含む展開を期待したいところ。

 
 


 
東証株価指数(TOPIX)は続伸した。前引けは1.55ポイント(0.06%)高の2531.03だった。JPXプライム150指数は続伸した。
 
前引け時点の東証プライムの売買代金は概算で1兆8823億円、売買高は6億7735万株だった。東証プライムの値上がり銘柄数は580。値下がりは1011、横ばいは65だった。
 
業種別株価指数(33業種)は海運業、保険業、機械などが上昇した。下落は石油・石炭製品、証券・商品先物取引業、繊維製品など。
 
個別ではディスコが高く、ルネサスエレクトロニクスも買われた。任天堂も上値追い。川崎汽船など海運株が強さを発揮、キーエンスも値を上げた。SREホールディングスがストップ高カイ気配、グローセルも急騰した。LITALICO、東光高岳、トプコン、RPAホールディングスなども物色人気に。ファストリ、信越化、トレンド、ダイキンが上昇した。
 
半面、トヨタ自動車が冴えず、積水ハウスも軟調。ファナックも売りに押された。日本航空電子工業が急落、KLabも大きく利食われた。中外薬、リクルート、オリンパスが下落した。
 

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