85円高と3日続伸、買い一巡後は伸び悩む

10日午前の日経平均株価は小幅続伸し、午前終値は前週末比85円69銭高の2万7905円73銭だった。主要企業の決算発表を受け、好業績銘柄を中心に買いが入った。外国為替市場で円安・ドル高が進み、輸出関連銘柄の一部に追い風となった。
 
きょう前場は、米国株市場が高値圏で堅調な値動きを維持していることや、個別企業の決算発表で増額修正が多いことなどを手掛かりに買い優勢となり、日経平均は一時300円超の上昇をみせる場面があった。
取引時間中としては7月27日以来となる2万8000円台を回復した。しかし、国内で感染が広がる新型コロナウイルスが経済に及ぼす影響や、菅政権の支持率低下を背景とした政局への不安が上値を重くしており、前引けにかけ日経平均は急速に上げ幅を縮小した。
 
日経平均は200日移動平均(2万7927円、6日時点)を上回ると上昇に弾みが付き、2万8100円を超える場面があった。ただ、買いが一巡した後は主力銘柄に戻り待ちや利益確定の売りが出た。
 
市場からは「麻生発言で先物売りを仕掛けられたが、落ち着けば買い戻されるだろう。好業績はある程度評価されており、コロナ問題よりも好業績評価の方が勝り始めている」との声が聞かれた。
 
JPX日経インデックス400と東証株価指数(TOPIX)はともに続伸した。
 
前引け時点の東証1部の売買代金は概算で1兆3484億円、売買高は5億5745万株だった。東証1部の値上がり銘柄数は1524と、全体の約7割を占めた。値下がりは547、変わらずは111だった。
 


業種別株価指数(33業種)は空運業、陸運業、医薬品などが上昇。下落はその他製品、非鉄金属、金属製品など。

個別では、三井金やDOWAは大幅高。第一三共や塩野義といった医薬株も買われた。トヨタ自動車がしっかり、キーエンスも上昇した。NTTが堅調、リクルートホールディングスやJR東海も高かった。三菱UFJフィナンシャル・グループなどメガバンクも買いが優勢となっている。ローランド ディー.ジー.が急騰した。
 
半面、売買代金トップのレーザーテックが大きく売られたほか、住友鉱は5%安。任天堂の下げも目立つ。ダイキン工業が冴えず、東芝、荏原、コマツ、ソニーGも下落した。りらいあコミュニケーションズ、日本プラストは急落した。
 
 
東証2部株価指数は前週末比4.01ポイント高の7606.28ポイントと続伸した。
出来高は1億1003万株。値上がり銘柄数は216、値下がり銘柄数は177となった。
 
個別では、バイク王&カンパニー、神鋼環境ソリューション、トリニティ工業が年初来高値を更新。東京コスモス電機、リミックスポイント、大黒屋ホールディングス、日鍛バルブ、SANEIが買われた。
 
一方、高田工業所、オーミケンシ、テクノフレックス、山喜、川本産業など24銘柄が年初来安値を更新。ASTI、玉井商船、アートスパークホールディングス、東京ソワール、TVEが売られた。
 

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