73円高と買い先行も一巡後は上げ幅縮小

21日午前の日経平均株価は反発した。午前終値は前日比73円04銭高の2万2953円66銭だった。
前日の米国株市場の上昇を受け、日経平均株価は買い優勢でスタート。一時、前日比で250円を超す値上がりとなり、2万3000円台を回復した。ただ、買い一巡後は売りに押され上昇幅は縮小し、再び2万3000円ラインを割り込んだ。
エムスリーやファストリ、ダイキンなどの上昇が指数を支えた。
 
21日付の日本経済新聞朝刊は「東京製鉄は10年ぶりに中国に鋼材の輸出を再開した」と報じた。中国のインフラ投資の活発化を受けて、鉄鋼などの景気敏感株には買いが入った。
 
半面、アドテストやソニーは軟調だった。「中国・華為技術(ファーウェイ)への締め付け強化などの米中対立の激化に加え、米長期金利の低下に一服感が見られることが成長株に重荷となっている」という。
 
市場からは「朝方は勢いがあったが、元気がなくなってきた。週末でもあり、利益確定売りが出ている。国内に手掛かり材料がなく、外部要因頼みの展開だが、基本的に上昇トレンドに変わりはないとみている」との声が聞かれた。
 
前引け時点の東証1部の売買代金は概算で8376億円、売買高は4億6578万株だった。JPX日経インデックス400と東証株価指数(TOPIX)も反発した。東証1部の値上がり銘柄数は1261と約6割を占めた。値下がりは734銘柄、変わらずは159銘柄だった。
 


業種別株価指数(全33業種)は電気機器、輸送用機器、空運業が上昇し、食料品、海運業、電気・ガス業は下落した。
 
個別銘柄では、東京製鉄は4%高で終えた。任天堂や東京エレクトロン、ファーストリテイリングが高く、エムスリーやZホールディングスが堅調。ブリヂストン、オリンパス、任天堂も上昇した。
 
半面、ソフトバンクグループやソニー、リクルートが安く、キーエンスやアドバンテストも値を下げた。SUMCOやファナックも安い。
 
東証2部株価指数は前日比15.96ポイント高の6522.30ポイントと3日ぶり反発。
出来高は4854万株。値上がり銘柄数は224、値下がり銘柄数は135となった。
 
個別では、アートスパークホールディングス、中国工業、電業社機械製作所、ヤシマキザイが年初来高値を更新。JMACS、アジア航測、サイバーステップ、TBグループ、松尾電機が買われた。
 
一方、大和自動車交通、神姫バスが年初来安値を更新。アクロディア、イムラ封筒、ミズホメディー、北日本紡績、ウイルコホールディングスが売られた。

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