25日前引けの日経平均株価は3日続伸した。前日比72円28銭高の2万1781円85銭で取引を終了した。
前日の米国市場では、航空機大手ボーイングと建設機械大手キャタピラーの決算がさえず、ダウ工業株30種平均は反落した。一方、ハイテク株中心のナスダック総合指数は終値で過去最高値を更新した。
東京株式市場はこの流れを受け、半導体関連銘柄に買いが入り、寄り付き直後から上昇した。
外国為替相場が1ドル=108円台前半と円安水準で推移したことも、景気敏感株を下支えした。
取引時間中では直近7月2日の高値2万1800円台を記録した。
国内企業が4~6月期の決算シーズンを迎え明暗を分けているが、アドバンテストや日電産などが大きく買われたことで全体の地合いを後押ししている。
「業績悪化は当然という低めの評価基準の中でポジティブな見通しを示す銘柄が買われた」という。
ただ、規模別の東証株価指数(TOPIX)でみると大型株の上げ幅が限られており、上値に重さもある。
医薬品など内需ディフェンシブ系の銘柄は「半導体関連株に資金が移ったため、売りが強まった」とみられている。
市場では、取引開始前に財務省が発表した、14-20日の対外対内証券売買契約では、非居住者の株式取引が1100億円の処分超だった。2週連続で処分超となったものの、「一時の大幅な売り越し姿勢が後退したことも意識されているようだ」との声が聞かれた。
東証株価指数(TOPIX)は、2.93ポイント高の1578.02だった。JPX日経インデックス400も上昇した。
前引け時点の東証1部の売買代金は概算で9197億円、売買高は4億7127万株だった。値上がり銘柄数は1359、値下がりは676、変わらずは115だった。
業種別株価指数(33業種)は、金属製品、化学、その他製品の上昇が目立ち、下落は鉱業、石油・石炭製品、鉄鋼など。
個別では、ソフトバンクグループ、オムロン、リクルート、LINEが堅調だった。アドバンテストは値上がり率トップとなった。東京エレクトロン、日本電産、信越化学工業なども高い。サイバーエージェントも買われた。
半面、ファーストリテイリング、村田製作所が下落した。日立建機やスズキ、三菱自、日産自、キヤノンが売られた。NTT、安川電機、太陽誘電も値を下げた。サイボウズは急落した。
東証2部株価指数は5日続伸した。前日比0.52ポイント高の6700.16ポイントだった。
出来高7926万株。値上がり銘柄数は231、値下がり銘柄数は146となった。
個別では、児玉化学工業がストップ高となった。リスクモンスター、神鋼鋼線工業、コマニーは年初来高値を更新した。パス、アドテック プラズマ テクノロジー、アウンコンサルティング、サイボー、インスペックが買われた。
一方、川上塗料、富士通フロンテック、東京會舘、エプコ、ボーソー油脂が売られた。
