27日午前の日経平均株価は続落し、前週末比71円47銭安の2万8711円12銭で終えた。
きょう前場は、前週末の米国株市場が休場となるなか買い手掛かり材料に事欠き主力株を中心にやや売りに押される展開となった。海外投資家の参戦が限られていることで全体商いも低調、2万8000円台後半は戻り売り圧力も意識され上値の重い展開を強いられている。
新型コロナウイルスの変異型「オミクロン株」の国内外の感染拡大への警戒からの買い手控えも続いた。下げ幅は100円を超える場面があった。
フランスやイタリアで新型コロナの新規感染者が過去最多を更新したほか、国内ではオミクロン型の市中感染が確認された地域に広がりがみえる。「自粛ムードが強まり、国内の経済正常化が遠のくとの懸念が強い」といい、相場の重荷となった。
ただ、米株価指数先物の上昇などが支えとなり、売り一巡後は底堅く推移した。クリスマスや年末で休みをとる機関投資家も多く、売り急ぐ動きは限られた。きょうは香港やオーストラリアが休場だった。
JPX日経インデックス400とTOPIXは続落した。
前引け時点の東証1部の売買代金は概算で8443億円、売買高は3億7926万株だった。東証1部の値下がり銘柄数は1455、値上がりは601、変わらずは127銘柄だった。
業種別株価指数(33業種)は非鉄金属、情報・通信業、電気・ガス業などが下落。上昇はゴム製品、その他金融業、保険業など。
個別では、売買代金トップのレーザーテックが軟調、ソフトバンクG、豊田通商、コナミHD、オムロンも売りに押された。ニトリホールディングスが大きく値を下げ、ファーストリテイリングも値を下げた。キーエンスも安い。象印マホービン、テスホールディングスが大幅安、EduLabは値下がり率トップに売り込まれた。
半面、東京エレクトロンが大きく買い優勢となったほか、ソニーグループ、神戸物産、イソライト工業も上昇した。エーザイ、テルモ、ソニーGが上げたアトラグループはストップ高に買わた。
東証2部株価指数は前週末比41.48ポイント安の7479.93ポイントと5日ぶり反落した。
出来高1億5428万株値上がり銘柄数は125、値下がり銘柄数は285となった。
個別では技研ホールディングス、フルスピード、福留ハム、YE DIGITAL、フュートレックなど37銘柄が年初来安値を更新。関門海、櫻島埠頭、マーチャント・バンカーズ、オリジナル設計、浅香工業が売られた。
一方、カンロ、クリヤマホールディングス、セメダイン、瀧上工業、ヒラノテクシードなど7銘柄が年初来高値を更新。川崎近海汽船、湖北工業、キョウデン、児玉化学工業、三井住建道路が買われた。
