68円安、利益確定売りで反落

 
19日午前の日経平均株価は反落し、前日比68円43銭(0.24%)安の2万8590円40銭で終えた。
朝方からやや売り優勢の展開で日経平均はマイナス圏で推移した。前日の米国株市場でNYダウやナスダック総合株価指数が上昇一服となったことで、東京株式市場でも足もと利食い圧力が意識される展開になっている。日経平均は前日まで8日続伸し、2022年8月以来およそ8カ月ぶりの高値水準にあった。8日間の上げ幅は1200円に迫り、スピード警戒感から買いが手控えられている。一方、下値を売り込む動きも限定的で、2万8600円近辺で売り物をこなした。
 
円相場は1ドル=134円台前半で落ち着いており、主要企業の決算発表シーズンを控えているとあって日本株の持ち高を積極的に売りに傾ける動きは限られた。陸運や保険には買いが目立った。
 
本日の東京株式市場は騰勢一服の様相、前日まで8日続伸と連騰劇を見せてきた日経平均もさすがに本日は売り優勢。日経平均は前日に米金融システム不安が台頭する前の3月9日高値水準まで上昇していたことで買い戻し一服感も意識されやすく、短期的な過熱感を冷ます展開となっている。
ただ、主要企業の決算発表の本格化を前に積極的な売買は限られており、全体的に膠着感の強い状況。今後の主要企業決算の内容次第で相場は上下どちらにも動き得るだけに手掛かり材料を待つしかない段階だろう。
 
今晩の米国市場では金融のモルガン・スタンレー、ITソリューションのIBM、半導体のラム・リサーチ、ASMLホールディング、電気自動車のテスラが決算を発表する。4月に入ってから半導体関連株の強い基調は失われている。ただ、1-3月でみれば、半導体株は年後半の市況底入れを先取りする形で大きく上昇してきた。依然として反動安の余地はあると考えられ、今晩の半導体決算には注意したい。また、テスラについては4月に入ってから再び一斉値下げを発表した経緯がある。需要鈍化に対応した動きと考えられ、こちらも決算にはやや注意が必要だろう。

  


 
東証株価指数(TOPIX)は反落した。午前終値は前日比4.72ポイント(0.23%)安の2036.17だった。
 
前引け時点の東証プライムの売買代金は概算で1兆1118億円、売買高は4億3715万株だった。東証プライムの値下がり銘柄数は1255。値上がりは466、変わらずは113銘柄だった。
 
業種別株価指数(33業種)ではパルプ・紙、海運業、その他製品などが下落。保険業、陸運業、非鉄金属などは上昇した。
 
個別ではレーザーテックが軟調なほか、キーエンスも売りに押された。リクルートホールディングスが冴えず、TDKやニデック、リクルートが安い。Orchestra Holdings、広済堂ホールディングスが大幅安、新日本科学の下げも目立つ。
 
半面、ファーストリテイリングがしっかり、JR西日本や東京海上が高い。ソシオネクストは上値追い。アドバンテスト、ディスコも堅調。パンチ工業が大幅高、ユー・エム・シー・エレクトロニクス、エコナックホールディングスなども買われた。

 

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