65円高と小幅上昇、値がさ株に買い

 
8日午前の日経平均株価は小幅続伸し、前週末比65円22銭(0.23%)高の2万8241円09銭、東証株価指数(TOPIX)は0.99ポイント高の1948.16と、ともに小幅に上昇して午前の取引を終えた。
 
きょう前場は方向感の定まりにくい展開ながら、下値では押し目買いが活発で、朝方の売り一巡後はプラス圏で推移した。前週末の米国株市場では主要株価指数が高安まちまちの動きだったが、注目された7月の米雇用統計は非農業部門の労働者数の増加幅が事前予想を大幅に上回り、労働市場の改善を印象づけたことで市場のセンチメントは改善した。
 
日米金利差拡大を背景に、外国為替市場で1ドル=135円台まで急速に円安方向に振れていることも、東京市場ではハイテクセクター中心に追い風として意識されている。もっとも、個別株は決算発表絡みで明暗を分けており、前場取引終了時点では値下がり銘柄数が値上がり数を上回る状況となっている。
 
好業績銘柄などに買いが集まり、相場を押し上げた。半面、米金融政策の先行きについては見極めムードも広がりやすいなか、利益確定や戻り待ちの売りで相場は下落する場面もあった。
 
米金融政策の先行きについては10日に発表される7月の米消費者物価指数(CPI)を見極めたいという見方があった。そのため、東京株式市場では決算などを受けた個別物色の展開となりやすかった。
 

 


前引け時点の東証プライムの売買代金は概算で1兆4465億円、売買高は5億9463万株だった。東証プライムの値上がり銘柄数は781と、全体の約4割だった。値下がりは964、変わらずは90銘柄だった。
 
業種別株価指数(33業種)は鉱業、石油・石炭製品、金属製品などが上昇した。下落は保険業、パルプ・紙、海運業など。
 
個別では断トツの売買代金をこなしたレーザーテックが大幅高に買われたほか、東京エレクトロン、キヤノン、第一三共、ソフトバンクグループ(SBG)、バンナムHD、スズキが上昇した。フィールズが値上がり率トップに買われ、日本冶金工業、三井松島ホールディングスはストップ高を演じた。
 
半面、エムスリー、ネクソン、資生堂が下落した。川崎汽船が安く、任天堂も売りに押された。東京海上ホールディングスも安い。島津製作所、日本製紙なども大きく株価水準を切り下げた。

 

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