649円高と大幅反発、主力株中心に買い戻しの動き

 
4日午前の日経平均株価は大幅に反発し、午前終値は前日比649円97銭(1.65%)高の4万0101円82銭だった。
 
きょう前場は主力株をはじめ広範囲に買い戻しの動きが広がり、日経平均は先物を絡め急速に切り返す展開となった。一時800円近い上昇で4万200円台まで上値を伸ばし、前引け時点で4万円大台を回復している。
前日の米国株市場ではハイテク株が買われナスダック総合株価指数が堅調だったほか、足もと外国為替市場で1ドル=151円70銭近辺の推移と円安水準でもみ合っていることで、半導体関連などハイテク系グロース株に物色の矛先が向き全体指数を押し上げる格好となった。
 
米サプライマネジメント協会(ISM)が3日発表した3月の非製造業(サービス業)景況感指数は市場予想を下回った。インフレ鈍化が意識されたことが米金利低下を促し、3日の米市場ではハイテク株の買いが目立った。東京株式市場でも東エレクやソシオネクスなど半導体関連株に買いが波及した。 米半導体大手エヌビディアが台湾で起きた大規模な地震による半導体供給への影響を見込んでいないとも伝わり、半導体の供給網への影響が軽微との見方が広がったことも買い安心感につながった。
 
このところの日本株は米市場の利下げ先送りの観測や、国内機関投資家が含み益のある保有株を売却する「期初の益出し」の動きなどが重荷となっていた。日経平均は前日までの下げ幅が3月末比で900円を超えていたため、自律反発や押し目を狙った買いが幅広い銘柄に入った。
 
日経平均は、前日割り込んだ25日移動平均線(25日線)を回復している。即日でこの水準を回復したことで一定の安心感はあるが、25日線は徐々に横ばい推移となっており、今後下向きとなる可能性もある。
為替は1ドル151円60銭台を推移しており、市場では、政府・日本銀行による円買い介入警戒感が根強い。円買い介入時、日本株は瞬間的に売りが優勢となる公算が大きい。需給以外で日経平均を押し上げる材料に欠ける地合いのなか、25日線が下向きに転換する可能性が高まっていることは注意しておきたい。後場の日経平均は、寄付き後の4万円台回復でやや達成感も感じられることから、上げ一服の展開を想定する。
 
 

 



 
東証株価指数(TOPIX)は反発した。前引けは39.63ポイント(1.46%)高の2746.14だった。JPXプライム150指数は反発し、16.78ポイント(1.42%)高の1195.85で前場を終えた。
 
前引け時点の東証プライムの売買代金は概算で2兆3490億円、売買高は9億5649万株だった。東証プライムの値上がり銘柄数は1198。値下がりは406、横ばいは48だった。
 
業種別株価指数(33業種)は非鉄金属、電気・ガス業、鉱業、輸送用機器などが上昇。下落は水産・農林業、鉄鋼など。
 
個別では、ソシオネクストが売買代金トップで一時ストップ高に買われる人気、東京エレクトロン、ディスコも買いが優勢だった。東京電力ホールディングスも商いを伴い大幅高に買われ1000円台に乗せた。トヨタ自動車、ソフトバンクグループも堅調。ディー・エヌ・エー、フジクラなども上げた。
 
半面、三菱重工業、川重、IHIが冴えず、さくらインターネットも売りに押された。霞ヶ関キャピタルが大幅安。富士通、円谷フィールズホールディングス、ダブル・スコープなども安い。

 

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