64円高と小幅上昇、米株高が下支え

19日午前の日経平均株価は続伸した。午前終値は前週末比64円73銭高の2万9748円10銭だった。
前週末の米国株式市場ではNYダウが史上最高値を更新。金融企業の好決算や、予想以上に改善した3月住宅着工件数に加え、米政府が国内のワクチン接種が2億回を突破したと発表したことから市場センチメントが向上した。
短期筋による日経平均先物への買いが指数を押し上げた。半導体関連銘柄や外需回復の恩恵を受けやすい海運株なども上昇した。
 
ただ、米株価指数先物が日本時間19日午前の時間外取引で下落すると日経平均も下げに転じ、前週末からの下げ幅は100円を超える場面もあった。
新型コロナウイルスの国内感染者数が増えており、積極的に上値を追う動きは限られた。「欧米に比べ新型コロナワクチンの接種が遅れており、新規感染者が増加傾向にあるなかで日本株は買いにくい」との指摘があった。業種別では空運や鉄道の下げが大きかった。
 
16日に開かれた日米首脳会談後の共同文書に「台湾」が明記され、日米と中国の経済関係が悪化することへの懸念も相場の重荷になった。ファストリや良品計画、イオンなどに中国ビジネスの不透明感を嫌った売りが出た。
 
JPX日経インデックス400と東証株価指数(TOPIX)はともに続伸した。
 
前引け時点の東証1部の売買代金は概算で9435億円、売買高は4億3029万株だった。東証1部の値上がり銘柄数は1207と、全体の5割強を占めた。値下がりは853、変わらずは127銘柄だった。
 


セクターでは、海運業、金属製品、パルプ・紙、ガラス・土石製品、化学などが上昇率上位となった。一方、空運業、その他製品、証券・商品先物取引業、その他金融業、鉱業などが下落率上位となっている。
 
個別では、レーザーテック、東京エレクトロン、信越化、アドテスト、日本電産、ルネサスエレクトロニクスが上昇。ダイキンも買われた。直近IPOの紀文食品は11%高と急伸している。
一方、NTTデータ、任天堂、ファーストリテ、ソニーグループ、トヨタ、ファーマフーズなどが軟調で、暗号資産ビットコイン価格の急落を背景にマネックスGが大幅に下落している
 
 
東証2部株価指数は前週末比9.84ポイント高の7531.28ポイントと3日続伸した。
出来高1億70万株。値上がり銘柄数は208、値下がり銘柄数は174となった。
 
個別では、さいか屋がストップ高。DNAチップ研究所、ダイサンは一時ストップ高と値を飛ばした。カワサキ、バイク王&カンパニー、川上塗料、ヤスハラケミカル、アルメタックスなど13銘柄は年初来高値を更新。三社電機製作所、松尾電機、技研ホールディングス、アドテック プラズマ テクノロジー、北日本紡績が買われた。
 
一方、バナーズ、エヌリンクスが年初来安値を更新。ウイルコホールディングス、共和コーポレーション、エス・ディー・エス バイオテック、ミズホメディー、日本アビオニクスが売られた。

株ちゃんofficial xはこちら!
目次