61円高と続伸、半導体関連けん引

28日午前の日経平均株価は続伸し、前週末比61円78銭高の2万2861円59銭で終えた。

前週末の米国株式市場では、米通商代表部(USTR)のライトハイザー代表と中国の劉鶴副首相との電話会談を受け、米中貿易協議が進展していくとの期待が高まり主要指数が上昇。特に半導体関連株で構成するフィラデルフィア半導体指数(SOX)が上昇したことを受け、東京株式市場でも関連銘柄を中心に買いが集まった。
上昇が目立ったのは半導体関連株だ。東エレクやアドテスト、TDK、太陽誘電だけで日経平均を40円超押し上げた。
また、28日の香港・ハンセン指数などアジアの株式相場が総じて上昇して始まったことも支えになった。

ただ、朝方に買いが一巡した後は、2万2850円を挟んで小幅なもみ合いに終始した。
日経平均は朝高後は上昇が一服し、上値は重かった。
 
市場では「心理的な節目となる2万3000円が近づき、利益確定売りが出やすくなっている」との声が聞かれた。「週末に予定される10月の米雇用統計や米サプライマネジメント協会(ISM)製造業景況感指数など、重要指標を見極めないと上値は追いにくい」という。
 
JPX日経インデックス400と東証株価指数(TOPIX)は小幅に上昇した。
前引けの東証1部の売買代金は概算で8800億円、売買高は5億502万株だった。東証1部の値上がり銘柄数は1125、値下がりは922、変わらずは108だった。
 


業種別株価指数(33業種)は、海運業、ゴム製品、鉱業の上昇が目立ち、下落は保険業、水産・農林業、食料品など。
 
個別ではエーザイが大商いで上値追い継続。東京エレクトロン、SUMCOなども上昇した。ファナックも高い。三櫻工業が集中人気で商いを膨らませ値上がり率トップ。日本電子材料、長大もストップ高に買われた。スルガ銀行も物色人気、海運の商船三井や川崎汽、鉄鋼の大平金や神戸鋼など景気敏感株の一角が高い。
 
半面、東京海上やSOMPOが安い。信越化学工業が軟調、SMCも値を下げた。オリエンタルランド、神戸物産なども売りに押された。栄研化学、東洋エンジニアリングが安く、プレステージ・インターナショナルは急落。enishの下げも目立つ。
 
 
東証2部株価指数は前週末比14.88ポイント高の6843.36ポイントと反発した。値上がり出来高4882万株。銘柄数は264、値下がり銘柄数は131となった。
 
個別では、日本ケアサプライ、サトウ食品工業、アールエイジ、アルメタックス、宇野澤組鐵工所など8銘柄が年初来高値を更新。ショクブン、黒田精工、ビート・ホールディングス・リミテッド、石井表記、リミックスポイントは値上がり率上位に買われた。
 
一方、旭松食品、大運、花月園観光が年初来安値を更新。パシフィックネット、ケミプロ化成、フマキラー、フライトホールディングス、FDKが売られた。

 

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