61円高と反発 米株最高値を好感も伸び悩み

4日の日経平均株価は反発した。午前の終値は前日比61円77銭高の2万1699円93銭だった。
米利下げ観測の高まりを受け、3日にNYダウ工業株30種平均が過去最高値を更新。投資家心理が改善して買いが先行した。
株価指数先物を中心に買いが入り、日経平均の上げ幅は一時100円を超えた。JPX日経インデックス400と東証株価指数(TOPIX)も反発した。
 
米中の貿易協議や半導体材料を巡る日韓の対立などへの警戒がくすぶるなか、海外の情勢に業績が左右されにくい内需株や景気変動の影響を受けにくいディフェンシブ枚柄に買いが入り、相場全体を支えた。
 
ただ、上値を追う動きは限られた。米国市場は4日が独立記念日で休場となるため、4日は米国が独立記念日の祝日とあって海外の市場参加者が少なかった。海外勢の取引が減少し、売買代金は低迷し閑散として焦点の定まらない展開となった。利益確定売りに押される銘柄も多く、日経平均は伸び悩んだ。
 
市場関係者は「2万1700円台は戻り売りが多い」と指摘する。5月上旬に米中貿易摩擦が再燃し、相場が急落した水準に当たる。ここを上抜くには市場エネルギーが高まる必要があるとの見方が多い。
 
前引けの東証1部の売買代金は概算で7380億円と、前日の同時点(9321億円)を下回った。売買高は4億1035万株。東証1部の値上がり銘柄数は1496、値下がりは539、変わらずは109だった。
 


 
業種別株価指数(33業種)では、海運業、電気・ガス業、情報・通信業の上昇が目立った。下落はゴム製品、精密機器、石油・石炭製品。
 
個別ではソフトバンクグループが売買代金トップで上昇、ソニー、資生堂と花王が高い。武田薬品工業、中外薬や第一三共など医薬品株のほか、菱地所や東建物など不動産株の上げも目立った。ニトリホールディングスも値を飛ばした。日本鋳鉄管が続急伸、東邦システムサイエンス、ヨシムラ・フード・ホールディングス、GMOインターネットも高い。
 
半面、ファーストリテイリング、スズキやブリヂストンが安く、HOYAも軟調。コマツや日立建機も下落した。ジーンズメイトが大きく利食われ、日本アジア投資も安い。システムインテグレータ、ハニーズホールディングスなども値を下げた。

東証2部株価指数は前日比17.99ポイント安の6690.90ポイントと続落した。
出来高5140万株。値上がり銘柄数は244、値下がり銘柄数は136となった。
 
個別では、丸八倉庫が年初来安値を更新。エスプール、川口化学工業、Abalance、サンユウ、いい生活が売られた。
 
一方、スリープログループ、アスモ、北日本紡績、スーパーバッグ、ウエスコホールディングスなど7銘柄が年初来高値を更新。富士通フロンテック、川上塗料、セキド、新内外綿、TONEが買われた。
 

株ちゃんofficial xはこちら!
目次